―― 現実世界/...... ホテル 33階 ゲストルーム ――
[レセプションを終えて部屋に独り。手渡された紙片を見る。そこには『博物館で待つ』とだけ記されている。]
さて、どうしたものかしら ...
[思案気にその紙を見つめた後、タバコに火を点ける。メールボックスには、未開封のメールの山、山、山。]
このディールはどうしましょうかね。私なしでも坊やたちうまくやってくれるかしら、フフフ。
[会長の言葉は『絶対』。何を犠牲にしても、そこに何が待ち受けていても行かざるを得ない。解せないのは呼び出される理由 ...]
さて、考えても栓のないことね。
鬼が出るか、蛇が出るか。
[灰皿には灰になった伝言の残滓。
窓から摩天楼を見下ろしながら、部下に指示を出す孤独な背中。]