― 電脳世界<Utopia>/Under:遊園地 - Neverland ―
純粋な興味――か……
[男は、劇場の舞台の前に佇みながら、先ほどの少女――セシリアの言葉を思い出していた。
舞台の上には磨りガラスの檻が設えられている。それは巨大なランタンのように柔らかな光を灯し、周囲の闇の中から浮かび上がっていた。
知らなくていいことだってあるさ――男はそう答えていた。
向けられた眼差しから逃れるように、瞳を逸らせて。]
――だが、本当に知りたいのなら……
ショーを見においで――
[やがて、それだけぽそりと口にした。
言語モジュールによって変換されたものではなく――囁かれた言葉は、暗がりから浮かび上がる秘密を告白するように発せられた。]