[机に叩き付けられるカップの音に、反射でヒューバートからナサニエルに視線を移す。
投げられたタルトに嫌がらせかと一瞬眉を顰めたが、聞こえてくる言葉の意味を理解すれば、ため息が溢れた]
ねえ、アンタは友達以外は死んでいいって今まで思ってた?
終端の王が落ちてきたら、シェルターに入れない人は死ぬの。
それだけ。
自分も、友達も、死ぬの。
自分が生きたいか死にたいか選べばいい。
あたしはずっとそうやってきた。
[そうやってきたはずだ。ならば何故、あの時自分は]
どうやってやり過ごしたかなんて知らないわ。
ここに来た時からずっと、やってきたことよ。
[途方にくれたように語尾は小さくなった]