―― 現実世界・空中庭園へ ――
あはははっ。
メイが猫からきっと殺されていただろうね。
[機体の中は、ポリフォーム・リクライニングに似た質感と弾力性を持つ真っ白い椅子があった。座れば、各客人にとって最適な吸いつきを見せてくれる。求めれば飲食物も普段はサービスされる。
そこに靠れ掛けながら眸を閉じる。扉が閉まる直前に這入ってきた風が、頭部の花を揺らした。]
先に行くよ。
[――Dive.]
[沈んでゆく意識。繋がる大海のImage。
ふわふわと上下に揺れる種々の光を見ると不思議な感慨が胸に去来した。
柔軟性なく今は硬化しているが、様々なAttackとVirusに耐性のある領域――Closed. 領域を解析してゆけば、仮想的空間から、整然としたGrid…そして基本的な01要素が視えてくるが、今その行為は不要だ。]