>>89
ううん、大丈夫。わたしは気にしないから。
それより怪我をしてる本人の方がずっと、つらいもの。
……牢獄?そんなところに、ずっと?
あのアーヴァインさんが――?
[アーヴァインが自らに行ったのは、単純にこの屋敷への招待のみだった。けれど彼女の言葉に、あの男への疑心が膨れ上がる]
それなのに、こんなお屋敷に招待するなんて……アーヴァインさん、何を考えてるんだろう。
でも此処に居ればきっと安心だよ。皆、優しい。これって軟禁かもしれないけど、わたし達がお互いを傷つけるようなことなんて、あるはずがないから。
[彼女の言葉に、ちら、と菫色の少女へ目を向け]
大丈夫。大丈夫だよ。ここにいればきっと大丈夫……
[――だと、思いたかった。]