[一人百面相を繰り広げる少年と、
其れとは対照的に無表情な少年。
傍から見れば奇妙な光景だろうか]
……努力は認めるが、論理性が見えない。
[はっきりしないコーネリアスの言葉。
手をずらしトン、と指先で己の蟀谷を叩く]
仮令、選ばれてシェルターに入ったとしても、
其の先、生き続けられるという保証は確かに無いな。
試験が終わったとて、其処はスタート地点にしか過ぎない。
[カツリ、再び靴を鳴らし歩み始めようか。
とは言えども、往く宛てがある訳でも無いが]
僕等は――生き残った者は、人類の未来を担うのだから。