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嘘おっしゃい。
私の水着を盗んだ上に仕事の邪魔して
そのうえ体重とニキビまで増やしたじゃない!
[酷い言いがかりだ]
遣ることはかわらなくても
一般人を成敗しちゃうなんて、防衛軍として
どうかとおもうのよ。
く…っ
飛び下がった瞬間、ボブのいた場所へと光の刃が一気に突き刺さったね。
下がるのがあと一歩遅かったら危なかったよ。
飛んでくる少女へとボブは身構える。
暴走をはじめてる世界を元に戻すにはもう、時間がないね。
Moving Fast! ボブの時間は加速するね――!
水着を盗むのはそこの店長くらいよ。
仕事の邪魔もした覚えはないし、体重を増やしたのはどちらかといえばボブじゃないの。
それと、既に成敗されたカチューシャと負け犬さんは一般人よ?
エイリアンと一般人の差はこの星の人間かそうじゃないかってだけなのだし。
失礼しちゃうわ。
くっ……! 痛いじゃ……ないの!
[両手をクロスさせてガードしようとしたが、ガードの上から「削られた」感覚。蹴りの衝撃で間合いが離れてしまう。舌打ち]
Taboo "Four of a Kind"
(禁忌“フォーオブアカインド”)
[ヘンリエッタが四人に増えて、四方から再び突進をかける。その右手には既に別の呪符“そして誰もいなくなるか?”――四方八方から中心に向かって断続的に弾幕を放つ禁弾が。
ボブに組み付いて自分ごと弾幕で仕留める心算か?]
どうでも良いけど、ここって野戦病院よね…。
[どこからシャンパンが出てきたのだろう、とじっと見た。
と、スマホのバイブ機能が働いて着信があったことを知らせる]
はいはい、あら、兄さん。
え? 娘の機嫌の取り方?
知らないわよ。勝手に面倒見始めたんだから、ご自分で対処なさいな。
[ぴ、と電話を切ると大きく溜息をついた]
イライダ、君が素敵だからさ。
[俺は自分でも謎の返答をしてしまった。長年生きていても、自分というのは不可思議なままであり続けるしかないのだと思う。]
アナスタシアも少し飲めばいいんじゃないかな。気分も晴れるかも。
[憂鬱げに電話を切ったアナスタシアに向かってグラスを回す。]
あら、うふふ
私が美しくてスタイルがいいのは世界の常識よ。
でもありがとう
[ふぅ、とため息]
カチューシャの子?
負け犬さん?
私、記憶にないわ。
[都合のいい処理をしました]
考えたら負けなの。
歯車に思考は必要なくってよ。
エイリアンは防衛軍の敵、そのはずなんだもの。
そうね、防衛軍の敵。それだけはそうかもしれないわ。
だから、私たちは防衛軍以外の人間に手をかけない。
最後のあの子が、どういう判断をするかわからないけど。
イライダ、少しくらい自分で考えた方がよくってよ?
そのままじゃあの店長に良いように使われるだけだわ。
あら、女はちょっと馬鹿なくらいで丁度いいのよ。
[とりあえずものぐさなのである。
シャンパンあけて、ふぅっと溜息]
使われるのは癪だけどぉ
安定した生活と、おかね貰えるしぃ
別にいっかなー
なんて。
な… 増えたね!?
いや、それよりも――っ
瞬時に少女の意図に気付いてボブは焦る。
始まりはいつも突然に運命を連れて行くのね、そんなことをしたら、自分もタダじゃすまないよ!?
ボブは咄嗟に大地を叩いたね。
少女たちを吹き飛ばせとはじける爆風。
だがしかし、それはつまり押し寄せる弾幕に対してボブは回避する手段をなくしたということでもあるよ――…
しかし、アナスタシア、君にも兄がいるのだな。私にも兄がいたんだが、出来の悪い私に比べて出来る兄で、色々苦労したものだ。
[少し雰囲気の悪くなったイライダとアナスタシアを見て話題の転換を図ってみる。そもそもの話、アーノルドはどこで何をしているかが気になるところであるのだが、その問いは泥沼のような気がして留まる。]
……ばかね、エイリアン全員倒したら防衛軍っていらなくなるじゃない。
[大体どこから出ているのかと思ったが、店長のポケットマネーかも知れない]
兄じゃないわ。正確には従兄弟よ。
向こうが年上だし、先輩でもあるから兄さんって呼んでるけれどね。
地球人の娘が出来て嬉しいみたいよ−?
[シャンパンを口に運びながらくすくすと笑い]
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