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― 現実世界<Mundane>/西部区域:UGV車内 ―
神様の教えってば不思議なものなのね……。
[それだけ口にして、ほうと息を吐く。
学歴の高い者や科学の信奉者だったはずの技術者――それも優秀な頭脳を持った者が多かった――がカルト教団に入信していくことは不思議なことのように思われた。
Kosha Cyberneticsの技術者も幾人か入信しているハズだ。
その名前は社から永遠に抹消されてはいたが――。]
そうそ、セシリアちゃんどこへ?
まさか俺に用があったりなんかしたり? シャロンちゃんに連れてこいって言われたとかさ――。
[返ってきた返事に、拍子抜けしたように警戒を解く]
ステラ、ね。
あなたも手紙を受け取ったんだ。
何が書いてあったかまでは問わないけど。
やっぱり、共通性がうっすいなぁ。
手紙の持ち主に共通した何かがあると思うんだけど。
あ。あたしはメイよ。
多分、あなたとは正反対の生き物。
ね? あたしとあなたに共通点があると思う?
―― 現実世界/中央部 ... 都市銀行 周辺 ――
さて、ドリス、あなたは何者?
どうして、ここにいるのかしら。
"眠リノ神" とは、どういう関係?
まさか、お友達じゃないわよね。
── 現実世界<Mundane>/西部・UGV車内 ──
[「秘密」「事件への関与」、ヴィンセントの口にした言葉は、ヒュノプス後に唯一セシリアが接触した光点、ドリスが話していた内容と何処か似ている。片方は無機的なAI、片方は人間であるにも関わらず。]
…・・秘密?
このメガロポリスの眠り、沈黙と言う名の粛正が神によるものならば──神がその御姿を私の前にお示しになる時、私は神の僕となるでしょう。
[AIで有ると言うと必ず返ってくる反応には、Masterの技術力の問題だと、何時ものように淡い笑みを浮かべるのみ。
名刺を受け取り、暫しの沈黙。]
…………。
――Mundane West-Area 空中庭園――
[少し悲しげに、目を伏せるアクション]
現在、私の接触した、4人の”手紙”の所有者に一定の共通項は存在していません。メイ、あなたを含めて。
”手紙”を所有しているという事を除いては。
……”手紙”を所有している存在は、あなたにとって安心して対峙できる存在ですか?
師匠が首謀者だったら……。
考えても居なかった。だって師匠はわたしを引き取って、育ててくれて、色々なことを教えてくれた人。
今のわたしは「ありえない」と思ってる。
師匠は確かにちょっと、だけど。
けど、こんなことをしてSSSを開くような流儀は師匠らしくないもの。
だけど。もし本当に師匠が首謀者だったとしたら。
[にこり]
師匠の非を指摘して、助けて正すのも弟子の役目なのよ。
―― 現実世界/中央部 ... 都市銀行 周辺 ――
あら、レベッカ。そうね、さきほどぶりね。
紹介するわ。こちらのステキな方がドリスさんよ。
セキュリティ会社の方ね。トビーさんのお知り合いみたいなの。
[からかうように]
そういうわけじゃないけど。
あなたの返答に、すぐに戦いになるような匂いは感じなかったから。
でもそっか。共通する点はなさそうね。
しかも、手紙の内容もそれぞれで違うみたいだし。
隠された共通点があるのかもしれないけど。
自分でも意識しない部分なら、まあわからないわよね。
―― 現実世界/中央部 ... 都市銀行 周辺 ――
かわったこと、そうね。
あなた、さっき銀行でお金を下ろそうとしたら、締め出されちゃったわ。気をつけなさいな。いざというときに銀行なんて冷たいのよ。フフフ
―― 現実世界<Mundane>/中央部・都市銀行前 ――
S級空間。
[ディスプレイに映っていた赤い文字列を再生/WARNING/"S2"]
ソレガ贄ヲ求メル目的カ。
[思考するように動きが鈍る/演算にメモリが割かれる]
[幾つもの可能性/高い順に弾き出しながら情報を求める]
指揮者(コンダクター)/指揮スルモノ≒他ヲ動カスモノ。
[笑みに誘われるように薄く口が開く/漆赤の裂け目が覗く]
―― Mundane/Hanging Gardens ――
[相貌は平静。]
[実体と非実体、双方の会話を聞いていたが]
―――Stella.
[呟くように。静かに。]
[それからオードリーに向き直る。]
銀行に、締め出されて?
銀行は動いていたのですか?
[光点を目指していたレベッカは、銀行の様子を見ていない。]
災難なことだったのですね。
銀行は信用ならないとわたくしも聞いたことがありますが、体験は初めてうかがいました。
[都市銀行の建物に目を移した。]
シャロンなら、こんな状況でも貴方に再取材を申し込むかもしれません。彼女も事務所で昏倒してましたけれど。
[名刺を手の中で、くるりと回し。
たまたま、最寄りの光点がヴィンセントで有った事も淡々と説明した。が、AIとしての最優先目的を達成することが出来ない状況であることは──口にしなかった。]
…さしあたっての目的はありません。
【Masterの元へ──戻れない と言うだけ】
よく言った。
[気持ち良いくらいに、にっこりと笑う。
その表情だけ見れば、普通の穏やかな老人。]
是非、私の教えも授けたくなるほどだ。
いやいや。旧友の弟子に勧誘紛いのことを
するのは、無礼というものだのう。
[稲穂の槍を握りしめて。]
君は、我が旧友を越えることも可能だと思う。
それだけのポテンシャルを秘めているのう。
「力」が欲しければ、いつでも言いなさい。
与えられる「力」が嫌ならば、修行とでも思え。
壊すだけでは、つまらぬぞ。育てる楽しみもある。
――Mundane West-Area 空中庭園――
……。
共通項を何らかの方法で見出すことの出来るものが、我々に「手紙」を送信したと考えて良いのでしょう。
[メイの言葉を手短に、自分なりに纏めた。]
あなたは、何故彼と――[機内の人物を示す]行動を共に?
[示して後は、機内に顔を向けたまま静止した。]
アイム 黒(カーリー)。
召喚(呼バレ)タカラ、ココニイル。
眠リノ神ニ報復ヲ。
[ギィィ]
[ガーゴイルの警戒の声/振り向く]
オ前ノ"オ友達"カ、オードリー。
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