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ご老体――
貴方は知っているのだね?
――そこになにがあるのかを。
[男の目がギョロリと輝く。]
知っているのだね?
知ってェえぇえいるのだぁあァね?
しってぇえぇえェ――ぁあ――いるのだぁああぁあァね!!?
危険だ。貴様は、不可侵領域保護にとって
非常に危険な存在であると認識したッ!!
[槍を水平に低く構える。]
何人たりとも、アレに触れることは許さんッ!!
[改めて男へ向かって一直線]
―現世/中央部・外のベンチ―
【03ドリス/黒・09モーガン/老人――この事象を起こしたと考え難い。】
[ホログラムの二人の光点に、名を表示させる。]
[攻撃の不許可を命令として与える。]
― 理想郷<Utopia> / Closed:Morgan's Space ─
ふゥはははは――!
[哄笑に体を波打たせながらも、老人の矛先から身を遠ざける。
明滅した姿は倒れたマノンの傍らに現れ、その身を抱き上げた。]
今日のところはおいとまするとしよゥ。
身重の娘を抱えているのでね?
くっ……。
[ひらりと飛び上がって一回転。男の方へ向き直る。]
忘れるな。世界がアレを解き明かすことを
目的としているなら、その欲望のために
身を滅ぼす可能性を忘れるなッ!!
[ひどく感情的に叫ぶ。]
―― South/Webcafe"BruteForce" (南部/電脳喫茶) ――
"黒(Kali)"――【03】。
現実世界(マンデイン)に干渉した最近のログは――周辺部、だな。
[“地図”の表示を現実/電脳で重ね合わせ。
だが彼女――そう呼ぶならばだが――の現在の光点(ポイント)は正確な位置を掴めない。電脳上で無数に存在する結節(ノード)と結節の狭間に紛れこんでいるようだった]
ち。“ゼノンの逆理”か。手の込んだ消跡(ステルス)しやがる。
だが、それだとしても。こっちにだって打つ手は――ある。
─ 現世<Mundane> / 南部学術区域 電脳街 ─
[オードリーの気配が消えるのを待ち]
現象としての死が正しくとも、死の理由が理不尽であることは許せない。
……嫌いだわ、あの人。
[溜息][ちらりと地図を確認]
レベッカさんがまだ居られるのね。
落ち着いたら連絡するって言ってたのに、わたし嘘吐きになっちゃうわ。
[気を取り直したようにセシリアへ向き直り]
セシリアさん。
わたし、中央部に行きますね。
セシリアさんも中央部へ行かれるなら、途中までご一緒になるのかしら?
[にこりと微笑み、身を翻した]
隠者 モーガンは、牧童 トビー を能力(守る)の対象に選びました。
―― 南部/Webcafe"BruteForce"――
[店内へと入る。変わらず人が倒れていて]
繋がりが絶たれるのは、ま、辛いよね。
例えばさ。
あたしが死んだ時、あたしのことを覚えてる人がどれだけいるんだろうって思うよ。
下なら、覚えててくれるかなぁ。
あー。喉渇いてたんだ。
[ドリンクサーバーに近寄ると、コップを手にとって、ボタンを押す。濃い茶色の液体――coffee――が流れ出る]
のんだくれ ケネスは、修道女 ステラ を投票先に選びました。
【第一の目標/この事態の収集/主を元へ戻す。】
[地図から手を離す。]
【目標の為に、オネイロスを――破壊する。】
[出来るのか、ではない。]
[やる。]
[レベッカの中でそれを結論付ける。]
【――疑わしい者/01,11】
[地図の番号を頭にいれて。]
[それ以外を、今はその仕分けから弾く。]
― 理想郷<Utopia> / Closed:Morgan's Space ─
だが、私を追い払ったところで、必ず別の誰かがやってくる。
そう、そこに世界の求めるものが眠っているならば――
[男の姿は双子と共に薄れてゆく。]
緩慢な死よりも――炎の中に……
[欲望の果てについてそのように形容したものか。返答するかのように言葉だけを残し、やがてその姿はかき消えた。]
―― 現実世界/北部 ... 航空局 ――
[オードリーは電算室に居た ... ]
フフフ、このまま、どこかへ逃避行っていうのも良いわね。
Fly me to the moon
Let me play amoung the stars ...
[シミュレータを起動すると、作業に没頭し始めた。旧時代のオールディーズを口ずさみながら。]
[コーヒーを一口運んで]
バックアップって言うのは、記憶の情報化ってことでしょ。
あたしは、誰かに頭の中見られるのやだし。
弄られでもしたらもっとやだし。
憶えておきたくないことを忘れてしまえるなら、それはそれでいいんだろうけど、あたしはそれだってやだし。
でも、誰かに憶えてて欲しいと思う。
誰かの中に、あたしって存在が残ってるなら、あたしは自分が不死である事を望まない。
それが絶たれるのは、ちょっとやだな。
―現世/中央部・道端のベンチ―
[地図上の光を、補足/名の確認。]
[レベッカは手首を握る。]
【―― "主"を守るためには、ヒュプノスを。】
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