情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
― 電脳世界<Utopia>/closed:tower garden ―
さてさて、トンビちゃん?
おいちゃん、かわいこちゃんを二人待たせてるぅのよ。
実は、あんまり長居したいとこじゃねェの、ここってものはさ。
汗だるまの酢臭がするのね。
[すん、と鼻の頭には皺が入る。現実世界の匂いを嗅いだようだ。]
楽園からはいつか追放されるのよぅ。失楽園てね。
そろそろ話の本筋を切り出してちょぅ。ちょうちょう。お蝶婦人。
[水槽の中は、いつしかゴボゴボと泡を吹き、澱みが上がってきている。
傍らに倒れ伏した少女をマリオネットのように抱き上げた。]
── 現世<Mundane> / 西部・マーシュ邸近く ──
[くぐもった嗚咽の声は、歌うようにうつくしい小さな笑い声に変化する。
そして、セシリアの身体が震えるのに合わせて、オーキッドパープルに透ける髪から、徐々に色素が抜けて行った。髪と同様、光彩の色も無くなって行き──血のルビーが透けてみえはじめる。
セシリアの外見は、1分とかからずまるで元からアルビノであったかのような色合いに変化した。]
…──
[心無しか、しろさを増した指先で、セシリアは地図の赤いドットをなぞり。
教団を最優先するPGMから成立しているはずのセシリアは、何故か、車の行き先を、東部にある教団のゲートへ向かう大きな道路から、最寄りのドットが示す場所──マーシュ邸に変えた。]
― 電脳世界<Utopia>/closed:tower garden ―
そいつは随分と高いお代だ。
お代は見てのお帰りよぅ?
まったく、ぼったくりのボッタクル商店ってものはさ――
[肩を竦める。]
冗談はよしこちゃんよぅー おやつあげないわよ!
ああ。全くね――僕は俗物だから。
[これは、メイにも聞こえるように。]
あのシガレットは悪くなかったけれど、
香りにスパイシーさを加えた方が好みだった。
── 現世<Mundane> / 西部・マーシュ邸 ──
[マーシュ邸のうつくしいガラスの庭に、
透けるような白色の髪、ルビーの瞳の少女が、白いボディスーツの上に褪せた赤色のマントを風にたなびかせ──たたずむ。
解放された小さな窓から、器用に身体を折り曲げ──セシリアは容易に中に滑り込んだ。]
― 電脳世界<Utopia>/closed:tower garden ―
本気かい?
[心底可笑しそうに笑って、少女を抱いているのとは反対側の左手を大きく開いた。
好きなようにすればいいとでもいうように。]
だが――
君が本当の本気なら、今の状況がわかるというものだろうけれどね。
― 電脳世界<Utopia>/closed:tower garden ―
タネを全部明かしちゃ、マジックショーの意味がないよ?
[それを、トビーがハッタリと受けとめるのか、真実と受けとめるのかはどちらでも構わなかった。
ふと常とは異なる一面を覗かせたかれが次になにを為そうとするのかに興味が注がれている。]
かわいこちゃんを二人部屋に入れずに待たせてある。
二人はどこでどうしているのだろうね――?
おいちゃんに黙ってえっちなことしてたりして。いやんばかん。
― 現実世界<Mundane>/西部区域:マーシュ邸:書斎 ―
[マーシュ邸のサーバーの前に双子が行儀良く並んで座っている。電脳での状態をモニタ上で確認してはいるが、ケーブルを接続してはいない。非常時にはすぐに接続できるように、準備が整えられていた。]
そのタネを明かす為にも、どうにかしなくてはいけないな。さしあたって、Irvineが最後に地図上に記された場所に行くつもりだけれど。
[すぅっと顎に手をあて]
そーねそーね。
トンビちゃんも気をつけるのよ。
[襲いかかってくる殺気のような気配は今は遠のいているように感じられた。]
俺っちはアレがでっかいじっさまのところにでも行ってみようかとね。気になってンのよ。アレが。
[にっこりと微笑む。
となれば、長居は無用だった。
そろそろ接続を切っていいかとかれに問う。]
≪ 仮にもしも ≫
≪ 僕が犯人だとしたら? ≫
[耳にあてた左手とヴェールの影から覗く眸。]
≪ 汝が内に秘めるもの。 ≫
≪ 汝、熟せし果実をもぎ取りたい。 ≫
[手は下に。影は消え、にこやかな視線が注がれる。]
― 電脳世界<Utopia>/closed:tower garden ―
《 なになに? 》
《 トンビちゃんは果物がいるって? 》
[うーんと少し考え込む。
まあいいか、とごそごそと懐から金色に輝く林檎を取り出した。]
《 かじったら血が出たらいやぁよ。しそーのーろーなんつて 》
[ぽーいと彼に林檎を放り投げる。]
ご忠告ありがとン――
[そうして、うやうやしく一揖した。]
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [15] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 エピローグ 終了 / 最新