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[もっさり子(仮)はどうにも頑固なタチらしい。
とりあえず慌てて止めた。
勤労青年、とても困った顔をしている。
悩んだ末に――]
……ああもう、わかった、わかったから。
物々交換しなくていいから。
イカ焼きくらいなら焼いてやるから。
[折れた。]
ところでなのだが、私はどうして、ベルナルトやボブの名前を知っているのだろうか。考えるに、記憶を失う前の私と君たちは何か関係があった。そうだろう?
[どや顔で]
[こんにちは、ここは海の家です。]
[NPC風に誰かが謂った]
顔洗ってくるわ……。
あとぶつぶつみかんだとなんか病気してるみたいだぞそれ
[ふらっと血のついた鼻を押さえつつ席を立つ勤労青年であった。]
[コテでつぶつぶみかんを真っ二つに。
ちなみに「み」のメニュー候補は、みぞれ、ミジンコ、ミネラルウォーター、ミトコンドリア、ミソラーメン、あたりでした]
…………。
[ハーフつぶつぶみかんを、ボブに差し出した。
所謂毒見である。出所不明とかナニソレコワイソイレント]
外傷はないか。それは良い情報のような気がするな。
こちらを見ているようだけど、俺に何か用なのか?医者か?
[俺は、視線の方向に顔を向けた。視えるわけではないが、身体に染み付いた癖という奴だろう。]
[おや、地下基地とは、私がいてはまずいプレイスなのではないのでしょうか。まずかった場合、マンジローの耳元に届いた声はお星様がもたらした幻聴であり、野戦病院とはハーヴェイにお星様がもたらしたお告げということになるでしょう。完璧な対応です。]
―ちょっと海の家を留守にする―
[そんなわけでひと悶着ありつつ鼻を押さえつつ向かった先は
外の水道が使えるところ。
もういっそとばかり水を頭から被って―――]
……ん?あれ?
[前髪をかきあげた所で、少々離れたところに、 長官曰く。“ターゲット”たる アーヴァインの姿を*見つけた*]
やっぱり水着を買ってきた方が良かったわね。
塩水で少し痛いわ。
負け犬さんがあんな掴み方するから痣になってたのね。
[海から上がってきた。一件トップレスに見えるが、よく見るとニップレスで大事なところは隠しているようだ]
クラゲも出てきてるし、そろそろ海水浴しない方が良いのかしら。
スパイ活動は良いけど、余りおおっぴらにやらないようにね。
私は静かに暮らしたいのよ。
エイリアンってだけで迫害されるのはいやだわと思ってるのに、何かしたら迫害される理由ができてしまうじゃない。
はくがいー
じんしゅさべつ!
それは アク だね! ママが言ってた!
正確には 星種差別 ?
きゃっ きゃっ
いじめられちゃうの〜?
―海の家―
[少女はゆっくりと目を開けた。
冷静になってみれば、自らの身にかかった白濁は漫画でよく見る「イカ臭い」液体ではない。
どこかでイカ焼きの匂いはするが、それはここが海の家なので仕方がないだろう。]
あの、
[とりあえず起き上がって声を発してみる。
折り目正しく待機しているもっさり子(仮)に近寄った。]
あの、わたしを助けてくれたひと、知らない?
お礼がしたくって。
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