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クサモノだって!?
うわっ。確かに汗クサイッ!
[擲たれた謎の甲冑男。なんだあの顔。
万寿次郎は困惑にたたらを踏みかけたが――]
はっ。
そうか、姉さんはこの時を見越して――!!
[万寿次郎は飛んでくる甲冑に鍋を投げつけた。
ばっしゃーん。]
ふう。厳しい戦いだった。
ありがとう姉さん。
-体育館-
[一方その頃。
戸口万寿子は体育館で謎の茶封筒を紐解いていた。]
さて、今日の鍛練は何でしょうか。
[戸口剣術道場の師範代として、強さの純度を保たなければならない――として、万寿子には毎日新たな鍛練が提示される。
師範の万寿男には叔父が、師範代の万寿子には万寿男が、それぞれ鍛練内容を考えていた。
そして今日の鍛練内容は]
語尾に
『ね、お兄(姉)ちゃん♪』
をつける。
――ですか。
[独り頷いた。]
汗臭いとは失敬な。
人類にとっては未だ、無味無臭なは――ず――!?
[くるーり、愛らしいマスコットの頭部が180度背後に向けられる。火傷こそしなかったものの、鍋の中身を吸収して出汁臭くなった。]
これが人類の選択か。面白い。
[半濡れのQBがくつくつ肩を震わせる。]
チッ、こいつはもう使えぬな。
[着ぐるみ頭部を放り捨てた。だが、顔を構成するのを忘れていた。黒甲冑の首無騎士状態。しかも首であろう断面から、にゅるにゅると無数の触手。]
なっ
まだ生きていたのか!
[愛らしくもシュールなかぶりものが外される。その下から現れたのは、無数の触手――]
貴様!
ノンマルトの使者、ガイロスだったのか!
[何人元ネタが分かるんですか先生。]
ラピュタは奪わせやしないっ
[万寿次郎は手を背後に一度やって、またすぐ戻した。
木刀を握り、まっすぐに突撃する!]
巨人兵、ぼくに力をっ――!
[三分後、何事もなかったかのような平然とした面持ちで、黒甲冑を着込んだ青年の姿があった。不自然に右に折れ曲がった首を、くき、と自身の両手で正しい位置に整える。]
――――文化祭の余興だ。気にするな。
気になって仕方がないと言うのならば、
忘れる手伝いをしてやるが。
[全身甲冑を放り投げた豪腕ニンジャーと、鍋をぶっかけてきた不届き者を、温度の失せた眼差しで見渡した。]
此の度の人類は、血気盛んな者揃いだな。
自身の置かれた状況も分からずに――愚かしい。
[とりあえず今迄、怯えるとか殻に閉じこもるとか逃げるとか精神を病むとか、後ろ向きな反応が大半であったので、珍しいことだ。
避ける素振りすら見せず、突進してくる男を睨む。]
そのような棒切れで、鎧に挑むとは笑止千万!!
棒切れ――か。
お兄さん。知ってるかい。
『虚仮の一念、岩をも通す』
確かにぼくは未熟だ。
姉さんよりも弱いし
気だって探れない。
筋肉だってまだまだだ。
でも――
雨の日も雪の日も
血豆が潰れてもド風邪引いても
伊達に毎日
この鰹節を素振りしてはいないっ!!
[なぎ払い。愚直なまでの横一閃。
――すっごく硬い鰹節で。]
こ、これは――。
[予想外だった。ノーマークの図書委員も人外だったとは。
おかしな着ぐるみ頭に甲冑なんて不思議な格好しているなあとは思っていたけれどでもまさか人外だとは夢にも思わなかった。本当にこの学園はなんと油断ならないのか、まさに帰り道は危険がいっぱいだ。]
でも、事態はいい方向に動いてる かも。
[そう、人外同士が対決を始めたのだ。このまま共倒れになってくれればしめたもの。労せず敵を二体倒せるかもしれない。
リリアはこそこそと本棚の影に隠れて様子を伺うことにした。]
フッ――そんな攻撃、痛くも痒くもないな。
[鋼鉄製の無骨な黒甲冑は、果たして鰹節に貫かれた。背中まで貫通する串刺し状態。しかし、男の表情は微塵も揺らがない。結局中身は空っぽだ。]
立派な触手になりたくば、もっと精進することだ。
[肘の先から現れた本体っぽいもの。
万寿次郎はカッと目を血走らせた。]
よおしっ
今だ!
そりゃあああああ!
喝!
[万寿次郎は片手を鰹節から外し、握っていた手を開いた!
皆さま方。さっき背後に手を回したのを覚えておいででしょうか?
そう、戸口剣術奥義――握りっぺです。]
[反対の手で、腕の先からにゅるにゅる蠢く触手をペチリと叩く。何事もなかったかのように、拾い上げた手甲パーツを嵌め込んだ。]
接続が甘かったようだな……。
[アロ○アルファを隙間に流し込んで固めておいた。これで安心。]
文化祭の余興だ。気にするな。
気になって仕方がないと言うのならば、
忘れる手伝いをしてやるが。
[大事なことなので二度言いました。意外と万能なのではなかろうか、ふぃーあ発案のこの弁明。]
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