棒切れ――か。お兄さん。知ってるかい。『虚仮の一念、岩をも通す』確かにぼくは未熟だ。姉さんよりも弱いし気だって探れない。筋肉だってまだまだだ。でも――雨の日も雪の日も血豆が潰れてもド風邪引いても伊達に毎日この鰹節を素振りしてはいないっ!![なぎ払い。愚直なまでの横一閃。――すっごく硬い鰹節で。]