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お人好しかどうかはわっかんねぇけど
まぁ、あんまり見捨てて気持ちの良いもんじゃねーし。
ありがとな。――後で新しいの返すよ。
…お、おんなじフランスのは流石に、無理だけど。
[ヘンリエッタから差し出された
ミネラルウォーターを有難く受け取った。
ラベルの文字が英語でも無いのを見て、
Oh…と思わず呟いたのはさて置き。]
Come on Me!
じゃねーよ。
[ペットボトルの蓋を外して、
ボブの顔の真上から勢い良くひっくり返した。]
ちべたあああああいい!!
なにするのアルマーニのスーツがびしゃびしゃよ!
なにするの全年齢ギリギリ表現開始のはずが台無しよ!
[――赤い髪の少年は語った
夢とはいかなるものかと。
とうとうと語られるそれ。だが。
だが、この勤労青年。
まるで――意味が、わからなかった――]
あの旅芸人あんなに水かけられて涼しそうね。
でも、海の家の店員がバケツの水をかけるのはどうなのかしら?
[イライザの方を見て]
誰でも大好き、ねぇ。
そう言いたくなる気持ちはわかるけど。
あー!!
[ダブルアタックに思わず声をあげた]
なんてこと
海で倒れたら人工呼吸はお約束じゃなぁい!
ひどいわ
ひどいわ
[ベンチに座りなおしてぐすぐす泣いた]
――何を言っているか、意味が判らないだろう?
…俺も何を言っているのか判らないんだ。
それが、正夢になったんだ。
[とりあえず、絶望的な状況という事だけ理解してくれればいい。
と言わんばかりに、バケツを持った海の男に頷いた。]
そう。別に返さなくていいけど。
適当に買ったらフランス物だっただけよ。こだわりは無いわ。ジャパンの水は美味しいのでしょう?
私はヘンリエッタよ。お礼をしたいなら、ホテルの813号室宛に届けておいてちょうだい。じゃあね。
[ラッセルにそう告げると、ヘンリエッタは喧噪に飽いた様子で海の家を*去っていった*]
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