――未だキャラが定まりきっていないが、
ガキの守りがオレの領分ではないことは確かだ。
[言いながら、勝手にわたわた溶け出すアクアブルーを前に、やれやれと頭を振る。無骨な指が、髑髏から垂れ流される液体に拭うように触れた。また、そこから数本の細い触手へと変じる。]
気を散じているな。
羽根と尻尾が出ちゃうなど、締まりの悪い証拠だ。
[絡めていた触手は指の形を取り戻し、どことも知れぬふぃーあの触手の先端を、ぴんと弾いた。]
まあ……ばれそうになったなら、いつものように
記憶ごと理性が壊れるまで、快楽と悪夢で塗り潰してしまうまで。
獲物は一匹ではないらしいし、早まらず検分すればよかろう。
[くく、と喉奥で飢餓を滲ませる昏い笑み。]