[ただし木刀はケツから出る。]
あっ。
[美術教師のギムレットは職員室を出て行ってしまった。万寿次郎は背中を見送る。]
ギムレット先生っていうんだ。
綺麗な歩法を会得している人だなあ。
[万寿次郎は木刀の先をじっと見つめた。
睨んでいるようにしか見えないのが玉に瑕。]
姉さんはぼくより脳筋なんだけど……いいのかな。うーん、達人同士の果し合いも見てみたい気がするけど……。
よし。
あの人に弟子入りしよう!
もっともっと強くなるぞ!
[万寿次郎は大きな決意をした。
早速美術室を探すべく、職員室を飛び出した!]