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[ラッセルに睨まれ告げられた言葉に、また震えだしたウェンディを見て、これじゃさっき俺がマンジローのこと告げて落ち着かせた意味がないだろうが、と、内心毒づく。]
ま、気が立っているってことなんだろうけどよ
[と、いいつつもそれが演技なのかもな。とも口には出さずに思っている。そしてそこで震えているこの少女も]
[リックの礼の言葉に少女ははっとして]
あ、ありがとうございましたっ
[少女の怯えた気配が一瞬消える]
[『彼』は少しだけ苦笑する気配を浮かべ]
〔ん、気にしないでいいよ。
君たちが捕まってしまうのは見たくなかったからね〕
[続けられたリックの言葉にはまた苦笑する気配]
〔…ん、そういうことになるね。
寂しいときもあるけど…でも後悔はしてないんだ。
君たちにこうして会えて、本当に良かったって思ってる〕
《中》
吊り自体はどうなるかは確かに微妙ですね…
でもラッセルに呼び出された以上、誤魔化せるとは思えないですし(苦笑)
ダメだ、俺なんかがただ考え込んでても何にもなんないよな。
[震えるウェンディをただ見つめていたが、
一つかぶりを振って一度だけ穴の方に目をやる]
またな。
[くるりときびすを返し、振り返らないままそう言うと、
訓練に没頭しようと鉄球の方へ向かって歩き出した]
ウェンディ……。
[自分の服を掴んだウェンディの肩を抱き締める。去り行くラッセルの姿を見つめて、ウェンディに話しかけた。]
大丈夫だよ、ウェンディ。ラッセル兄ちゃんだってきっと、ウェンディのことを疑ってるわけじゃないと思うからさ。だから落ち着けって。……ね?
大丈夫。きっと話をすれば分かってもらえるさ。
[ウェンディの肩をぽんぽんと叩きながら、頭では別のことを考える。]
(校舎裏の、修練所……)
[震えるのは抑えられず、周囲の視線にも居心地が悪くて。
そっとリックから手を離す。
リックが励ましてくれていることはわかるのだけど]
え、と…私、帰るね…
[ぽつぽつと小さく告げ、逃げるように*駆け出した*]
[疑心が首をもたげるも、今はいいか。後で考えることにする。と頭を切り替えウェンディに言う]
とりあえず、後悔するのは仕方がない。だが、本当に申し訳ないと謝りたいという。そんな思いは叶えられる。
[マンジローが生きている限り、そして出してやればな。と言葉を続ける]
それにしてもラッセルは…ラッセルは…わかんねえな。ありゃ。
[それについては何も浮かばなかった]
ナサニエルさん……
[寂しげに答える彼の言葉に、リックはしばし言葉を失った。]
……後悔してなくても、独りはつらいよ。
[ゆっくりと首を横に振る。そして…]
あっ!!でも、これからはオレ達が一緒だよ。ナサニエルさんが学園にいるって分かったから、これからはいつも話ができるよね!
そうそう。オレとウェンディの父さんと母さんも、ナサニエルさんと同じ仲間なんだよ!オレんち、みんなナサニエルさんの仲間だよ!だから、ナサニエルさんとこに遊びに行けるし、これからはずっと友達だよ!
《中》
わかりました。でもラッセルがウェンディにバトルを申込んだら、リックが加勢するカタチになります。隠密行動専攻だし、RP的にも可能かと思われますし。一応、襲撃はラッセルに合わせておきますね。
[『彼』は駆け去る少女をリックの肩の上から見送る]
〔…負の感情に弱いのはそっくりだな〕
[本当に小さな『声』で『彼』は呟き。
ぽん、とリックの頬を軽くたたくようにして]
〔大変だとは思うけど、今のあの子を支えられるのは君だけだ。
頑張ってな、お兄さん?〕
[そう言い残して人形はしゅるりと解ける。
解けたエナジーは穴からその奥へと滑り込み、*静かになった*]
あっ……ウェンディ!
[ぱたぱたと駆け去るウェンディに手を伸ばすが、届かず……妹の背中をただ黙って見送っていた。]
ラッセル兄ちゃん……
ウェンディ……
嫌な予感がする……
[ふぅ…と溜息をつき下を向いた。]
ハーヴェイさん。これからさらに、疑い合いが加速する…ってヤツだね?
疑い合いが、加速……そうだな。現に先程からいくつも
[ここにいないグレン、ラッセル、ウェンディの三人の顔を浮かべる。]
は〜…死なないらしいんだからもっと気楽にやりゃいいのによ。
[そして誰にも聞こえないような声でぶつぶつと呟く]
ウェンディとリック。そしてラッセル
もしも、昨日のグレンとマンジローのようなことがあれば……確か、ラッセルはエリートコースとかいうのやっていたな……しかも、本気で険悪な雰囲気だしな。
……頭に血が上りすぎなければいいのだがな
[それでも彼の思考にどちらかに組するという考えはなかった。そんな恩義も義理もない]
「死なないらしいんだからもっと気楽に」…って。だいたい、人狼騒ぎで大変なコトになってるんだから、気楽も何も無いよッ!
不謹慎なこと言わないでよね、ハーヴェイさん。
[ハーヴェイの言葉に、むくれ顔で答える。]
不謹慎……な〜……ま、リックのいう通りそうかもしれないけど……
人に危害を加える訳でもなく、要求が守護者の里の解散であり、どちらにしろ人命を取るつもりのないらしい、人狼が起こした騒動。
……なんか。目的が見えないぶん、遊ばされている気がしてならねえんだよな。
確かに守護者の里ってのは人狼にとってめんどい存在なんだろうが……人がいればまた作れちまうんだよな。
だからやっぱわかんねえ。
[ナサニエルが小さく呟いた『声』が、リックに伝わるはずもなく……ただ彼を励ます言葉に、決意を再確認するように強い目をして頷く。]
うん。オレ、頑張るから。
ウェンディを危険な目に合わせたりしない。ましてや、ニンゲンに疑われて殺されるようなことは…絶対にさせない!オレ、精一杯やるから。
だからこれからも力を貸して、ナサニエルさん!
[その言葉を聞き微笑んだナサニエルを、リックは黙って見送った。]
遊ばれてる……?
……確かに、人狼はこの守護者の里を壊滅させたいんなら、生きたまま閉じ込めるんじゃなくて……守護者を皆殺しにしたっておかしくない……。なのになんで、人狼はここの学生や学園長を生かしておくんだろう……?
うーん……。
いったい、人狼は何を考えてるんだ……?
ま、要約すれば、そりゃ人狼が現れただけで一大事といわれればそこまでだが、人を殺す気もなく、守護者も本気で根絶やしにする気もない。
なのに起きているこの騒動。
正直人狼が遊んでいるだけじゃね?って感じなのさ。
遊んでるだけ……?
うん……。なんか目的が見えない分、それは言えてるかも……。
[怒りの感情を露にしたラッセルの目を思い出し、]
なんで今日人狼にさらわれたのがメイ姉ちゃんなんだ…?まるで、人狼を心から憎むラッセル兄ちゃんをバカにして、弄ぶような…。
人狼の目的…な。現状は見えないな。
正直何か新しい情報でもない限り仮説しかたてれんな。
仮説ならば浮かばなくもないが、それは仮説。言ったところで仕方あるまい。
新しい情報といえば、メイ姉ちゃんが人狼にさらわれたことと、「ラッセル兄ちゃんが『マンジローさんは人狼じゃない』と言った」こと。
ラッセル兄ちゃんは、サックスの音波で人狼を見つけ出すっていう特技を持ってるんだって……ホントかどうかは分からないけど。
ラッセル兄ちゃんの言うことを、オレは信じたい。ラッセル兄ちゃんはずっと、オレ達兄妹に優しくしてくれたから。
[しかし、燃え上がるようなラッセルの猜疑の目が、リックの脳裏に再びよみがえる。]
………………。
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