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村は数十年来の大事件に騒然としていた。
夜な夜な人を襲うという人狼が、人間の振りをしてこの村にも潜んでいるという噂が流れ始めたからだ。
そして今日、村にいた全ての人々が集会場に集められた……。
村の設定が変更されました。
★参照、概要ページ
http://www.jsfun525.com/pukiwiki/?%C2%BC%B4%EB%B2%E8%2F%A1%D8%DD%A3%A1%D9
参加者は必ずこのページに目を通して下さいますようお願いします。
新規参加はいったん打ち切っています。希望の方はwikiを読んだ上でコメント、或いは村立て人に直接連絡をお願いします。
★この村は暴力やグロ、性的描写を推奨するR18村です。
18歳未満の方やエログロに興味、耐性のない方は閲覧、入村をご遠慮下さい。
参加にあたっては、その点にご留意下さい。
★役職希望。
この村における確定された人狼「文学少女セシリア」を人狼役に確定させるため「智狼」を担う予定です。
よって「ランダム」「智狼」以外の役職を希望して下さい。
★役職の扱い。
「人狼」(智狼含む)のみ、人狼を指します。他の役職はキャラクターは名前として認識しないようにお願いします。
詳しくはwikiをご参照下さい。
★ログの扱い。
「白ログ」「赤ログ」はRPのみとします。中の人会話はなしとします。
「独り言」も出来る限りRPに徹して下さい。
「墓ログ」では自由裁量としますが、RPメインがいいでしょう。中の人に対する意見等はエピローグで行うようにして下さい。
またいわゆる「ネタ」にはあまり走らないようにお願いします。
★投票、処刑、襲撃。
うっすらと自陣営勝利は意識していただきますが、基本路線として寡黙等、白ログの益になりにくい人を優先します。白ログの完成度を最重要視して下さい。
参加者全員が完成されたRPを行うならば、意図的な襲撃自粛も推奨です。
また白ログの完成度を重視するので、自分の都合よりも村全体のムードを意識した投票、襲撃を行って下さい。
決定はかなり難しいですが、頑張って決めましょう。
またキリング村ではないので必ず行う必要はありません。実践はお任せします。
★目的。
「村側の人間」ならば、人狼を全て斃す事が目的となります。
対して「人狼側の者」ならば、少女の救出および村の壊滅、となります。
最終的に村の壊滅を狙うRPをするかはお任せですが、少女の救出は絶対。が基調になりますのでお願いします。
★★尋問。
この村の最も大きな特徴として、檻の中の少女を尋問、拷問する事が出来ます。
占い師、霊能者(偽含む)は判定方法に尋問を使っても構いません。
勿論、村人もRPで尋問をどしどし行って下さい。(詳しくはwiki参照)
★★この村の確定した人狼は「文学少女セシリア」です。またPLも決まっています。
少女が物語の中心となる性格上、村人同士での人間関係が希薄になりやすい可能性があります。
村人同士でも是非、信頼、疑念、場合によってはいわゆるR18の描写、と積極的にアプローチして下さい。
また少女の中の人へのご配慮もお願いします。
★その他、ここに書かれていない事は、wikiに準じます。
★疑問点、不明点はwiki等で随時質問して下さい。
前置きが長くなりましたが、参加者全員で素晴らしいログを組み上げましょう。
―――――――――――――――
村の設定が変更されました。
村の設定が変更されました。
日が翳り、青ずんだ影が濃くなる刻になると、再び魔物が動き出す。闇夜に紛れて蠢く、あの――人狼。
悪い時代。
人々は森を耕地にコツコツ変えても、飢饉や疫病、そして未知の存在によりまた元の森の姿に変わる…と言う不毛な戦いを繰り返し、不安を抱き、営み、生き抜いていた時代。
飢饉、疫病、未知の存在。人間がまだ全てを知りえていない魔物。
村に住む者達の与り知らない所でその場所に、その心に入り込み、人々を食い尽くす、人狼なる存在。
人狼は村へ現れては、家畜や作物、果ては人間そのものにまで危害与えてきた。 人々は人狼を恐怖の象徴と捉え、神々に縋り、か細くも戦ってきた。
そんなある辺境の地。大海からはややも離れた、森林や農地の多い村。
この村の自警団長を務めるアーヴァインは幾人かの後輩兵士を連れ、ある場所へと赴いていた。
ある場所で人狼を見た、と言う一件の通報からだ。
兵士の中には耳を貸すには消極的、億劫がっていた。誰かのやっかみ、悪戯、讒言悪ふざけにしても人狼を引き合いにする手合いは流石にいないだろう、と。
だが熱心なアーヴァインは部下の言葉を遮り、その言葉を正面から飲み、ある家へ向かったのだった。
その人物は、自身の自宅前にいた。
突如、官憲達は色めきたった。この目の前の、まだ若い――少女と言ってもいいだろう、年端もいかぬ人間が人殺しを、ましてや。人狼などとは。
この時代には高級品である眼鏡を顔に乗せ、清潔で真面目そうな少女の衣服には少量ではない、多分の血で彩られていたからだ。
この一見非力そうな身体のどこに、あらゆるものを千切り、砕く力があるのだろうか。もしや。 と兵士達はざわつく。
慎重なアーヴァインはまだ半信半疑であり、部下達をまとめて引きあげる事もできたが、自警団長の手前、手ぶらで引き返す訳にもいかず、周囲の衛兵に命じ、少女を詰め所へ引っ立てる事にした。
やや抵抗はするものの、明らかに感じる違和感。兵士達は「我らが人数、腕力ともに上回っているゆえ至極当然」と歯牙にもかけなかったが、どうにもアーヴァインには腑に落ちなかった。
詰め所奥の尋問室ではアーヴァインを中心に少女への尋問が1日、2日と続いた。 手錠を結わえて椅子に固定した少女を問いつめる。気力体力を削ぐため、食事も最低限。
だが、なかなか尻尾は出さない。彼はまだあの――魔物を指す言葉は使わなかったが、言葉にすることは躊躇われていた。
少女はともかくも、兵士達は精神力を摩耗させ始め、明らかに集中力を欠いていた。
そんな中、アーヴァインは少女をさらに問いつめるべく、単身、尋問室で少女の方を向いたのだ。
牧師 ルーサー が参加しました。
Pater noster, qui es in caeli:
sanctificetur nomen tuum;
adveniat regnum tuum;
fiat voluntas tua, sicut in caelo, et in terra.
Panem nostrum cotidianum da nobis hodie;
et dimitte nobis debita nostra,
sicut et nos dimittimus debitoribus nostris;
et ne nos inducas in tentationem;
sed libera nos a malo. Amen.
天にましますわれらの父よ、
願わくは御名の尊まれんことを、
御国の来たらんことを、
御旨の天に行わるる如く地にも行われんことを。
われらの日用の糧を、今日われらに与え給え。
われらが人に赦すごとく、
われらの罪を赦し給え。
われらを試みに引きたまわざれ、
われらを悪より救い給え。
アーメン。
お嬢様 ヘンリエッタ が参加しました。
[─自宅寝室─
床についたものの、少女は眠れぬまま。
友人に関する良からぬ噂を思い出しつつ目を閉じ。]
……セシリアが捕えられたと…。
何故?何があったのかしら?
[少女の疑念をよそに、夜は更けて行く。]
[真夜中の闇の中、ゆるやかに教会の鐘が響き渡る。
朝課<マタン>の鐘。
近隣で唯一の教会の司祭、ルーサーは聖堂で祈りを捧げていた。]
逃亡者 カミーラ が参加しました。
[黒尽くめの衣装を着た女は、何かから逃げるようにこの村へたどり着いた。片手には少々大きめの荷物を持っており、長旅によって疲労が蓄積している。]
ようやく村にたどり着いたか。
これで「奴ら」から逃れられると良いのだが…。
[黒尽くめの女は、いわゆる「逃亡者」である。何故そのような状態になったのか。それは、自分が住んでいる村を跡形も無く滅ぼした人狼達から、かろうじて逃れてきたからなのだ。]
さてと、寝る場所を探すとするか。
[帰る場所を失った女には、当然ながら宿はない。それに加えて手持ちの金銭も、あまり多くはない。この状況の中で今からこの村の中で宿泊場所を探しに行くことにした。]
[女は宿探しをしている最中にふと、足元に生えている草に気がついた。]
ん?こんな所にハーブらしき草が生えているぞ。
とりあえず、摘んでおくか。
[女はその草を採取した後、宿探しを続行した。]
文学少女 セシリア が参加しました。
[──…月の奇麗な夜だった。]
[アーヴァインが持ち込んだ、小さな蝋燭の灯りに照らされて尋問室の格子窓の向う、満月へ向かおうとする黄金色の月がくっきりと夜空に浮かんでいた。]
[強い力で叩き割られた木製のテーブル。]
[割れて転がる尋問官用の椅子。]
[今、人気の無い夜の尋問室に満ちているのは、新鮮な、流されたばかりの血の匂い。]
[片手に壊れかけた鉄製の手枷と自らが座らされていた壊れかけの椅子をぶら下げたまま、少女は虫の息で床に横たわる男を見下ろしている。]
[大型獣の爪で引き裂かれた様な深い裂傷が三本、刻み込まれた逞しい男の胸。仰向けに転がる男を見つめる少女の口元には、感情の読めない淡い微笑み。]
────何も。
何も、気付かないでくれれば良かったのに、アーヴァインさん。
職務に熱心だと言うのは、お互いにとって不幸な事だったとしか言えない……。
[少女の足元に、葡萄酒の様に赤黒い血の海が広がって行く。]
[女は村中を一通りまわってみたが、宿泊場所は結局見つからなかった。]
ちぇっ、今夜も野宿か。
仕方がない、あの教会の近くで眠るとするか。
[女は目の前にあった教会の周辺で野宿をすることにした。教会の入り口付近に陣を取り、荷物入れの中から寝袋を取り出す。]
ふぁーあ……ねむいな……寝てていい?
[女は寝袋の中に入り、その場で*眠りに就いた*]
[月の光][黒い森]
[木々のざわめき。]
[森の向う側にセシリアの家がある。]
私がこの村に辿り着いたのは、もう随分前の出来事。
二年以上…になるのかな。
この村で──セシリアとして生きて行くつもりだったから、最初にあなた達が家に来ても逃げなかったのに…。
傷の治りがはやすぎるなんて。
……気が付くあなたが悪い。
[アーヴァインの側には、アイスピック程の大きさの拷問用の針が転がっている。]
──回想・2F 尋問室──
[人狼の力を恐れる村人の心理か、尋問は日のある時刻に行われていた。
夜に尋問室へアーヴァインが現れた事はセシリアにとっても意外な出来事だった。]
「ずっと何か違和感があると思ったんだが、やっと分かったぞ。打ち傷の位置がおかしいんだ。
お前を引っ張って来た時は、手首のここを掴んだんだ。
なのに傷の位置がずれている。」
[少女を尋問用の椅子に縛り付け、手枷を掛け、その細い手首をつぶしそうな勢いで握る、アーヴァインの目は、蝋燭に照らされギラギラと輝いていた。]
「化け物の身体には、異様な治癒力があると聞く。
人間じゃない事が尋問中にばれないように、お前は夜中に自分で傷を付けたんだ。」
[アーヴァインは、まだ「人狼」と言う決定的な言葉は出さない。が、核心に満ちた様な表情を浮かべている。]
[「そうだろう?」と言いながら、少女の手首を手枷で傷付く様に、机に打ち付ける。打音に僅かに顔を顰めた少女を覗き込んで、アーヴァインは口元を歪めた。]
「ほら、この傷だ。」
「刺してもすぐに治るんだろう?
俺が今、ここで試してやる──。」
[振り上げられた異端者の拷問用の針]
[衣が裂ける、悲鳴の様な派手な音]
[セシリアの衣服の胸元が裂かれ][こぼれた白い肌に]
[突き立てられようとするニードル。]
…っ、やめてくださいッ。
私は、(──人狼じゃありません!)
「お前が、村の家畜をッ!
大切な村の人間をッ!
私の従姉や、部下をッ!
それに、お前は自分の幼なじみだって、殺したんだッ──!」
違っ!
あれは…誰の所為でも無く…て。
…流行病──でしょう…?
[更に衣服が裂かれる音に続いて、ザクッと何がが切れる音が響いた後、癖のあるやわらかなな少女の髪が千切れ舞い散った。]
[今度は本物の悲鳴が響く。]
鍛冶屋 ゴードン が参加しました。
[月の輝く夜。
数日前に旧友が意気込んで語っていた話を思い出しつつ]
アーヴの奴、手柄がどうとか言っていたが。
あれから奴は、詰めっきりらしいな。手柄とやらは何なんだろうな………。
[引き裂かれた衣服の隙間にさし込まれた、日に焼けた男の手が、ねじ切る勢いで少女の乳房を掴む。]
(──犯される。)
[何か、言わなくてはと。
言葉を繋げようとした少女とアーヴァインの視線がぶつかった。]
[アーヴァインの目。]
[憎悪][村の家畜を──人を襲う獣への恐怖と憎しみ]
[異端者][裏切り][人に非ざるもの][人外]
[それに剥き出しの欲望]
[セシリアを庇護すべき村人とは看做さなくなっているからこその、その眼差し──。]
[僅かな証拠だ。けれどもそれを、アーヴァインの勘違いでは無いかと、言葉で言い繕う事が難しい事がセシリアには分かった。
何故かアーヴァインは確信に満ちており、少女を見つめるアーヴァインの目は、既に完全に「村のセシリア」を見るものではなくなっていた。]
[瞬き。][確信してしまったのなら、仕方が無い。]
[月の光を受けてセシリアの瞳が、はじめて人ならざる金色に煌めいた。]
──…アーヴァインさん。
[ガシャンッ]
[金属が打ち付けられる音に続いて、机が割れる派手な音。]
[壁に椅子がぶつかり、脚が折れる音。]
[男が息をのむ音。]
[鋭利な何かが空を引き裂く素早い音。]
[──暫しの空白。]
[穀物袋が床に落ちる様なドサリと言う重い音。]
[男の絶叫。]
[途端に、部屋中に満ちる血の匂い──。]
[──暗転。]
──2F 尋問室──
[現在]
[セシリアが窓から視線を戻す。
人狼の力で引き千切った鉄の手枷をぶら下げたままの姿で、まだ息の有るアーヴァインの肺の上を踏みつけた。]
ずっと、この村の「セシリア」で居たかったのに…。
私は去らなくちゃいけない。
…寂しいわ。
[少女は窓の格子を破壊して脱出するつもりでは無かった。派手な音を聞きつければ、庭の兵士達が真っ先にやってくるだろう。アーヴァインはわざわざ夜中に一人でやって来たのだ。尋問室の扉から、正面から出れば良い。そう考えていた。]
[彼はここに派遣されてから既に5年経っていたが、聖務日課を欠かしたことは一度も──彼の保護下にある教区民が持ち込んだごたごたが彼を悩まさない限り!──無かった。
こんな小さな村にでも予期せぬ事はいくらでも起きるものだ。
人知れずに教会を訪れ告解と赦免を望む者。
酷い喧嘩の仲裁を頼みに来たり、死に近付いた老人や傷病者に秘蹟を授けてくれと駆け込んでくるのは、良くあるとは言わないまでも既に幾度も経験していた。
その他にも、急病人や怪我人が出た時に運び込まれたり呼ばれたりということも稀ではなかった。
彼は修道院に居た頃にいくらか薬草と医学の知識を身につけていたので、教区民の魂の平穏を守るだけでなく、その肉体を病や死から救う役目も担っていた。医師の居ないこの村では彼が医師でもあった。]
[手枷の先にぶらさがったままの木片を振り払って落とす。身体に巻き付けられた縄を鈎爪で切り裂く。鉄輪を残して自由の身になったセシリアは、アーヴァインの腕を無造作にもいだ。
そのまま、鋭利な牙でアーヴァインのロース肉に噛み付く。
尋問で疲労が蓄積していて空腹だった。アーヴァインに手を掛けた時点で、残念な事に外聞を取り繕う必要はすでに無くなっていた。それに、これから逃亡するには力が必要だった。]
…甘い。引き締まった良い肉。
アーヴァインさん。
もし、生き延びても、もう大好きなお仕事が出来ないわね。
私が居なくなっても、まだ人狼はこの村に居るのに。
[首筋に付着したアーヴァインの新鮮な血液を指先で拭い、その指を舐める。
住処を奪ったアーヴァインに憎しみの滲んだ淡い微笑みを浮かべたまま、尋問室の重い扉へ向かおうとしてセシリアは気付く。]
………………。
莫迦な。
何時の間に──こんな。
[セシリアを睨みつけたままで、アーヴァインが吐血する。アーヴァインの口元はどうやら笑みの形に歪んでいる様だ。]
[扉の内側に銀の鎖が巻き付けてあった。]
[ただの鎖では無い、聖水で清められ、誰かが神への祈りを捧げた呪物の力を持った聖銀で出来た細い鎖。]
────…ッ!
どこでこんな物を。
まさか、この村の神父が──?
[セシリアは畏れを感じた様にジリッと後ろに下がり、窓へ駆け寄った。格子を引く。──窓から逃げるしかない。
廊下から、異変を感じ取った兵士達の足音が近付いて来る。
窓の外にも、何時の間にか複数の松明が尋問室の窓を目掛けて近付いて来ている。先刻のアーヴァインの悲鳴の所為だ。
床の上に転がった瀕死のアーヴァインは、勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。]
[蒼白になるセシリア。
格子を破壊して、窓の外へ飛び出すものの──。
アーヴァインを瀕死の重傷に至らしめ、兵士十数名に重軽傷を負わせた後、セシリアは*捕獲される事になる*。]
Dignare, Domine, die isto sine peccato nos custodire.
Miserere nostri, Domine, miserere nostri.
Fiat misericordia tua, Domine, super nos, quemadmodum speravimus in te.
In te, Domine, speravi: non confundar in aeternum.
主よ、今日我等を守りて、罪を犯さざらしめ給え。
われらを憐れみ給え。主よ、われらを憐れみ給え。
主よ、御身に依り頼みし我等に御憐れみをたれ給え。
主よ、我御身に依り頼みたり。我が望みはとこしえに空しからまじ。
[長い朝課(真夜中の祈り)の後には、賛課が途切れることなく続く。]
[聖務が終わる前に、自警団詰め所から急を知らせる使者が訪れることを、彼はまだ*知らない。*]
──2F 尋問室──
2階の一室であろう場所から低い悲鳴を聞いた兵士達は「何事だ!」と異変を察知し、3人4人と拷問室へ駆け出した。
部屋の入口、重い扉には奇妙な鍵。
「おい、なんだこれ!?」
「アーヴァインさんが何かしたんじゃ…アーヴァインさん!!」
「アーヴァインさんどうしたんですか!」
「くっ。じゃなければいいが…!」
かなり入念に結んであるからか、簡単には外れない。
ドンドンドンドン、と扉が揺れる。この扉は力押しではなかなか破れない。
当たり前だ。脱走者を出してはいけないのだから。 兵士達に焦りの色が見える。
──2F 詰め所、庭先──
彼女にとって格子を壊す事自体は容易い。だが問題はこの先だ。時間もない。 普段から取り乱す事はさほどないが、明らかに冷静さを欠いている。
鉄格子を突き破り、軽快な足取りでふわり地に足をつけ、夜目を利かせ、気配を殺して詰め所の壁へ走り寄る。多少の勝算が生まれてきた。
だが好事魔多し。人間の目は欺ききれたかもしれなかったが、敵は人間だけではなかった。 兵士達が訓練していた──犬達に嗅ぎつかれてしまったからだ。 たとえ本来のモノを察知されていなくとも、少なくとも不審者のそしりは免れない。
門番達を始め、数名の兵士に瞬く間に囲まれてしまう。
月の光を受け、セシリアの瞳が人間の知りえる範疇を超えた金色に輝く。
「なんだ!?あの目は?」
「あれが本当にセシリアなのか!?」
「まさか、そんな!」
「だがみすみす逃す訳には駄目だ!アーヴァインさんに何かあったらしい。
俺達だけでも、奴を捕まえるんだ!」
「おとなしくしろ!さもないと…!」
武器を触りながら血気に逸る兵士達。逆に両手をおろし周囲の兵士をねめつけていくセシリア。 お互いに覚悟を決めたのか。包み込んで押しつぶすのか。または強行突破か。
激しい応酬となった。あっという間に数名の兵士がのされ、鋭い爪や腕力の餌食となる。 そんな莫迦な。武装した大の男達がこの、少女の姿をした者1人に遅れを取るとは。
さながら合戦図の如く、セシリアは暴れ、兵士達は切りかかった。 武器を受け流し、取り、投げ、掴み、脇腹に大きな爪を入れる。重傷を負い、身動きの取れない兵士が次々と庭に増えていく。
それでも幾人もの兵士が武器を手に何度も飛びかかり、セシリアは再び身構えた。
だが──突如セシリアの力が、途切れた。
拷問室から降りて来た兵士の一人が、両手に細い鎖を持ち、セシリアの背後から襲いかかり、彼女の首を絞めたのだ。それは2階の扉に結ばれていた、聖なる銀の鎖。
しまった、とセシリアはたまらず両手で振り解きにかかったが、あの力が出ない。刹那の隙が生まれた。
兵士達はこの瞬間を見逃さなかった。雪崩のように彼女へ覆いかぶさり、そして組み伏せられたのだ。
セシリア、と呼ばれる人狼の敗北の瞬間だった。
──翌日、詰め所──
翌日、村の村長はある重要報告を受けた。それは2つ。
自警団長アーヴァインが瀕死の重傷を負った事。
そしてそれは──人狼の手によるものであり、さらにその人狼を捕縛する事が出来た事。
村長はアーヴァインを早速見舞ったが、非常に思わしくないものであった。
意識があったかは最後まではっきり分からなかったが、どことなく満足げな印象を受けたのだった。そこに彼の人狼への執念を感じるのだった。
続けて少女の様子を見に行った。傷だらけの兵士達であったが、快く村長を通してくれる。
詰め所の最も最奥にある牢獄に彼女は──セシリアは無造作に転がっていた。
明らかにそれは昨夜までとは全く待遇の違うものだった。本来の姿を知った以上、人としての扱いをする必要がなくなったからだ。
村長は思わず空唾を飲み込んだ。よもやこのような者にここまで村を荒らされるとは。 思わずこのまま胸を一突きにしたい衝動に駆られた。殺す事は容易だ。
だがそれでは味気なさすぎるし、折角の生け捕りなのを最大限に利用しない手はない。
努めて冷静に考えなければならない、と深く呼吸する。何よりアーヴァイン殿が生命を賭して手にした、人狼を屠る絶好の好機なのだから。
人狼は肉体能力に優れている。そして個体数は少ない。それを逆手にはとれまいか。 私自身が拷問を科して人狼の事や、他にどれだけ潜んでいるか等、吐き出させてもいい。だがそれだけでは手ぬるい。
彼は少女を見下ろし、しばし物思いに耽った。そしてやがてひとつの結論に達した。
「銀の──『檻』を庭に拵えるようにしてくれ。」
拷問も勿論だが、それこそを人狼への罠、挑発に使いたい。
本筋でもないが、村人達の息抜き、楽しみにもなるだろう。と村長は言ったのだった。
村長の命により、やがて詰め所の庭にひとつの檻が完成した。 聖職者の者たちの力を借り、四方を聖銀を混ぜた金属で出来た鉄格子。そして堅い天井と冷たい床。
ほぼ立方体の形をしており、一辺はおおよそ100インチ。頑丈な作りだ。獣を管理するのは勿論、見世物にも向いていると言える。
彼は衛兵数名に少女をこの檻へ入れるように命じた。
村長と兵士達数名がかりで、セシリアを檻へ移動させる。
少しでも気を抜くとアーヴァインが尋問した時同様、力を奮われるので作業は慎重だった。 大柄な兵士がそのまま少女を担ぎ上げ、他の衛兵は手首や足首から伸びる金属のリードを握る。
そして檻の中に入り、無造作に少女を下ろす。
「もっと丁寧に扱え」「人間じゃないからいいんだよ」と言葉が飛び交う。村長は腕を組んでギラリとした目つきで見守る。
四肢をひとつずつ、用意した聖銀の枷に繋ぎなおす。
少女の運搬を終えた頃には大量の汗が服を濡らしていた。労働によるもの、否、冷や汗が妥当か。だが手応えはあった。
これなら他の人狼を芋蔓、一網打尽にできる、と。
村長は檻から出て、あらためて少女の姿を見た。
天井から伸びる2つの長い手枷、床から長いもう2つの足枷が少女の四肢を掴んでいる。両手を噛む枷は地面まで届かず、少女は尻をつけ、座ることはできても、両手を持ち上げられている故、それ以上低い姿勢は出来ない形だ。
セシリアは現在意識があるのだろうか。だが遭えて今起こすこともあるまい。意識のある時にじっくりと感想を聞けばよいのだから。
彼は満足げに一度頷き、檻を後にした。
双子 ウェンディ が参加しました。
――自宅近く――
ねえおじさまおばさま。畑が使い物にならなくなってしまうのって、動物や洪水でもなく、もっと別のものって本当なの?
[ウェンディは近所の優しい壮年夫婦に尋ねた。]
[夫婦は優しくウェンディに語りかけ、諭した。それなりに説明はしてくれるが、肝心な所がどうもぼやけている印象を受けるのだ。]
やっぱり、何か隠してるんじゃないかな、って私、思う。
きっと大人だけが知っていていいもので私に気を遣ってくれてるからだと思うのだけど。
[困らせるのも困りものなので、ウェンディはそれ以上は聞かず、大人の事は大人に任せようと*決め込んだ*]
――数時間後、詰め所の正門付近――
村長は周辺の村人達を集め、演説を開いた。
威風堂々にも見えるが、彼なりの勝負の仕掛けどころでもあった。
みな、聞いてくれ。
これまで幾度と苦渋を飲まされ続けてきた輩だったが、遂にその1匹を捕獲する事が出来た。 おそらく国中を見回しても初めての事ではないか、と自負している。我々も多くの仲間が傷ついてしまったが…
この門を抜け、そのまま正面へ向かえば詰め所の建物に入るが、横手には今日造りあげた特別な檻がある。
そこに…そう、我々に百害をもたらす――「人狼」を捕らえてある。
一見、若い女性の姿をしているが、檻の中にいる者は彼女――セシリアではない。 残念だが本当の彼女は…既に天国への扉を開いているだろう。
この者こそが、我々に害をなす人狼そのものなのだ。
だが姿や声色に騙されてはいけない。少しでも気を抜くとパックリと大口を開けて狙われる。
そこでだ。君たちの知恵を借りたい。
これまでに襲われた家畜や作物、被害者の人数を考えれば、相手は一人ではない。おそらく何匹かはこの村の中に、あるいはまだ近くにいるに違いない。
私達はなんとしても見つけ、うち破らなければならない。この檻の中にいる者こそが、きっと手がかりになる。これは好機なのだ。
…この不浄なる魂を持つものに制裁を加えて欲しい。誰でもよい。方法も問わぬ。
おのおのが思い思いのやり方で積年の恨みを晴らして欲しい。
と同時にこの者を使い、他の人狼を探し抜いて欲しいのだ。
してはならない事も少しあるが…例えば軽はずみにこの檻から出したり、過剰に餌を振る舞ったりする事など。
だが、ともかく絶対にしてはならない事が一点だけある。
殺してはならない。それは必ず守るように。必ずだ。
と同時に村長は、さあ人狼よ、来れるものなら来てみるがいい。とひとり人狼を挑発するのだった。
檻を見るのは昼夜問わず四六時中自由だ。入りたければ見回りの者に鍵を借りるといい。見に行きたいならば今すぐでもよろしい。
口は塞いでいないので、唾を吐かれてもさすがにそこまで責任は持てないがな。
とりあえず、今日は村中の皆に知らせ、檻を見てくれ。拷問を加えるのはそれからでも遅くはない。
じっくり人狼を見て、どうするか決めて欲しい。
では解散!
そう言うと村長は深く溜息をついた。アーヴァイン殿よ、これでいい筈だよな。我々にとってこれが最良の策である、と。
―――――――――――――――
――詰め所前――
[ウェンディは幾ばくかの人だかりができているのを見つけ、男性が声を上げて何かを説明しているのに聞き入った。]
怪物を捕まえた?どんなものなのだろう。みんなびっくりしているわ。やっぱり、何かある。
あの、今から何が起ころうとしているのですか? 私にも教えてくれませんか?
もの凄くいい事があったんですよね。
みんな拍手したり、歓声をあげたりしてますから。私も知りたいです。
[ウェンディは近くの大人に、何があるのか*尋ねてみた*]
#15と#16の間に連投ミスにより1発言抜いてしまいました。
拘束の描写が抜けておりかなり致命的なので申し訳ないのですが今回だけ挟ませて下さい。すみません。
この状態まま檻まで運んでいます。
―――――――――――――――
セシリアは人狼の力を削ぐ為に、前腕をコの字に折り、後ろ手に手錠をかけ、更に肩から足首まで5度6度と鎖を施している。前腕にも1回、2回。
また揃えさせた足首には鉄球をつけ足している。さながら木乃伊や蓑虫のようであった。
食事を抜いている事が効いているのだろうが何よりも、首に聖銀の細い首輪を巻きつけているのが功を奏しているのだろう。
死んでいないのは一目で分かるが、意識があるかは分からない。
―――――――――――――――
お尋ね者 クインジー が参加しました。
= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
男は、確然とした口ぶりでそう言った。
強い眼差しに射すくめられたように、身じろぎ一つすることはできない。男は相手の反応を確かめたかったのだろうか。やがてふっと息を抜き視線を外すと、愉快げに笑った。
「いや、君がそう言うのも無理はない。『人狼や魔女は恣意的な裁判官たちによって作り上げられたものだ』……とね。
当時の裁判のあり方、罪状認定の方法が甚だ問題があったというのは確かだ」
だが――と男は言う。だからといって、彼らの中に真実人狼が存在していなかったと確信をもって語ることができる者がいるだろうか?
男の手が机の上に伸び、羊皮紙の束を取り上げた。古い。一体、いつの時代のものだろう。序文を誦する男の朗々とした声が石の壁面に谺し、高い天井に吸い込まれていった。
ラテン語で綴られたそれは、とある修道院の書庫に秘蔵されていた書簡の写本であるという。
それは、この地で人狼審問、魔女狩りが猖獗を極めるより更に以前のことだ。男の言によれば、それ故にこそこの書簡に綴られた内容は信に足るのではないかとのことだったが――。
そもそもは、古き時代、この地にあって狼憑きや魔女であることそれ自体は罪悪ではなかった。それらが神への挑戦であり絶対悪とされるようになるのは十六世紀以降のことである。
エリザベス一世の御代の一五六三年、聖職者からの圧力によって“悪魔”が国家の法において認知された。そして間もなく、悪行が証明されなくとも告発そのものが重罪の証拠として充分とされるようになった。
それまでは、無論、家畜に損害を与えたり呪殺の証拠が確認されるような事例では罰せられたが、それらは人間に対する罪であり、神に対してのものではなかった。
もっとも、これらは一般論に他ならない。
この書簡が綴られた時代――百年以上もの長きに亘る大陸への干渉と戦役、その直後の内乱。度重なる天変地異に飢饉、黒死病の蔓延……絶望に黒く塗りつぶされた世界で呻吟する人々の心の暗がりの中で――
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此に綴られしは我儕の目撃した震駭すべき事件の顛末を告白したものである。此処には断じて偽りなく唯に真実のみを語ると云うことを始めに神の御名に於いて誓う。
先ず誓いを述べたことには二つ理由がある。
一つには、我儕の氏素性を定かとし得ないからだ。なにしろ、我儕は貴君らには“鷹”と称せられるところの一羽の家禽に過ぎぬ身上なのである。
貴君がこの時点で径ちに疑を挿んだとて、是非もない。
抑も、一介の家禽が言を弄することがあろうか、況や筆を執り文字を綴ることがあり得るだろうか。尤だ。此については詳述は避けるが、想像を脹らませて戴く他ない。
今一つは此処に綴られた事柄の曠古にして稀代たる様は、到底信を置く能わざる類のものだからだ。
多言を費やすほどに、人は仍その疑を深めゆく許りであろう。
然るが故に、我儕は唯に真実を誓うという一文を添えるに留める。
冀くば、拙き言葉なれど真実が後の人々の許へと到かむことを――
はためく翼がシルフを擽る。一杯に拡がった翼が風の精霊に支えられ、高く高く、その体を押し上げてゆく。
眼下には墨を溶かしたように黒々とした森が宏漠として拡がる。月影の落ちた湖沼は白銀の盆。森を縫う小川は絹糸の如く、艶めいた光を帯びていた。
いじましいほどにささやかな耕地が島となって点在していた。その島に寄り添って小さな家々が散らばっている。それら一つ一つの人々の営みを思った。彼らは、押し寄せる漆黒の闇に呑み込まれることを拒み、地を這いながら苦闘し続けていたのだった。
小邑の家々の中から、天に向けて石造りの鐘楼が手を差し伸べている。一回り大きく、目につくその建物は村の教会だった。
僅かに身を震わせたのは、凛々とした大気の層に触れた所以だったであろうか。満ちてゆく月の光を背に受けながら、予はその時某かの予兆を慥かに感じたのかもしれない。
夜の静穏を朝課=Matins=を知らせる教会の鐘が緩やかに震わせた。
予は、翼から力を抜くと暖かな大地へと滑るように降りていった。
教会の脇を抜けた小道は森の中へと続いている。僅かばかり進んだその先には貯水池があり、ガタゴトと音を立てて大きな水車が回っていた。“水車小屋”と呼ばれるその建物は、実際には“小屋”というには少しばかり大きい。水車小屋の周囲にはいくつかの小さな建物が付随し、周囲は樫木の杭で囲まれていた。
池に面した窓辺に佇む男が一人。半眼に茫洋と月を眺めている。
『居眠りをしていたな?』
予はそのように邪推した。本来なら夜通しの勤めであるはずだったが、この男は水車番の仕事を好んではいないようで聊か勤勉さを欠いている。おそらくは朝課を知らせる鐘の音にその習い性から目を醒ましたのであろう。
かといって、かつてのように勤行に励むでもなく、うすらぼんやりと空を眺めながらほりほりと頬を掻くのみであった。
《バサバサ!》
予は帰還を知らせるべく、また男を叱咤し覚醒を促すべく、羽根を打ち鳴らした。男は一瞬目を瞬かせ、やっと我に帰る。腰を降ろしていた窓の桟から戸外へ飛び降りると、革紐の巻かれた左腕を高々と我が方に向けて差し出した。
「帰ってきたか。エトワール」
男は長い間にどうやら自分が予を“飼って”いるかのように思いこんでいるようで、その口調はいつもぞんざいだ。だが、真実は違うのだと予は声を大にして云いたい。
予はかつての主が鷹狩を嗜んだが故に仕えることとなった従僕で、この男は主から予の世話をするという名誉を預かった身に過ぎぬのだ。つまり、予にとっては、主君、予、この男という位階が順当であろうと考えるのだ。しかし、人間とは真に勝手なもので、言葉を話せぬ禽獣を下位に見るものなのかもしれぬ。
否……我が主君を喪った時に、我等の関係もまた変わったのか――。
そのことを思えば、少なくはない寂寥が胸を塞ぐ。その思いはこの男とて同様であろうか。今は数少ない儕輩となったこの男の無礼もいつしか許すような気持ちになっていた。
さて、この目の前の男はクインジーと今は名乗っている。
幾年か前のこと。争いに敗れ、海を渡ったその前はクェンタンという名前であったろうか。かつては鋼の鎧に身を固めた馬上の丈夫だったこともあった。
今は、とある修道会の修道騎士として士分に取り立てられている。過去に傷を持つこの男の仕官が叶ったのは紹介状を携えていたからであったが、修道騎士とは云ってもその実際は用心棒に他ならなかった。
事実、水車番としては勤勉さに欠けるこの男だが、荒事においては物の役に立たぬわけではない。
その体高は6フィート3インチ程に及び、鍛え上げられた肉体は立ちふさがるだけでたいていの者に威圧感を与えた。また、武芸については一廉の執心があったのか長剣の技の鍛錬も怠りなかった。
だが、この男はやがて片目を喪い、更に悽愴たる惨劇の渦中にて、己の無力を噛みしめる程の怪異と対峙することになる。
クインジーは池で顔を洗い、眠気を晴らした。闇を震撼させるその声がおぞましい惨事の幕開けであることを未だ知らぬままに。
────────────────────────────
……セシリアが?
[動顛し、喉を詰まらせながら早口で騒動を語る兵士の話を最後まで聞くことなく、棒をもぎ取る。
不敵な笑みを浮かべながら、クインジーは騒動の中心へと*足を向けた*]
──詰め所前──
[暗鬱な石造りの建物の正面。
防御を第一に作られた石垣の内側ではあるものの、野外。
建物から監視しやすく、万が一に人狼が逃亡する事があっても建物に逃げ込めば、兵士が応援を呼ぶ事が出来る程度に、入口から離れた位置。
また、外側から門番が門を閉ざしてしまえば、村を人狼の被害から守る事の出来る程度の距離のある場所。
…けれども、村人が娯楽として楽しめる様に『檻』が外から見える場所。
──セシリアの『檻』は、詰め所脇の絶妙な場所に置かれていると言えた。そして、その位置がちょうど村人達の人狼へと抱く感情を表しているのかもしれなかった。]
──詰め所・尋問室──
[瀕死の重傷を負った自警団長アーヴァインに代わり副団長が、捕えた人狼──Cecilia・ Archibaldに関する覚え書きを作成していた。壊れた椅子とテーブルの替わりに、粗末な木箱の上に羊皮紙を広げている。
アーヴァインと比較すると線の細いその男──副団長の文字を綴る指先は、さめやらぬ興奮の為に震えていた。]
────────────────
■Cecilia・ Archibald
──年齢:16〜20歳前後。
(確認しなくては今この場では分からない。)
──身長5.2フィート(160cm)前後。
──体重不明。
(人狼の体重を測定する事に意味はあるのだろうか?)
──森向うのアーチボルド家の娘。
──眼鏡。すでに他界した父親が、生前にこの地方を納める領主の元で功労を立てた際に、贈与された眼鏡を掛けている。(この時代、眼鏡は庶民が持つことの無い高価な貴重品である。)
──猫っ毛の柔らかい髪を二つに分けて束ねている。
──髪は背中の中央より少し短い、ロングヘア。
──清潔感のある白い肌。
[副団長は「眼鏡」に続いて、セシリアの外見的特徴を記述していく。
銀の鎖で戒められた細い少女の右首筋には、確か小さなほくろがあった。華奢な身体の割に豊かな胸──。]
──右首筋に小さなほくろ。
(一旦、必要が無いと思い、胸の大きさは記述するのを止める。)
──二軒向うの粉屋の若女将の証言が、最初の人狼疑惑。アーチボルド家へ訪問を行った際、衣服に血痕が認められ連行される。
セシリア及びセシリアの母親は、彼女の衣服の血痕は「母親が怪我をした為、手当をした際に付着した血液」と証言。
────────────────
[最初に引き立てた時、自分を含め、アーヴァイン以外はほとんどの兵士が彼女を疑ってはいなかったはずだ。密告は彼女に対するやっかみの類だろうと思われた。]
[セシリアの母親は確かに怪我をしていた。
それを「娘を庇うための自傷の可能性がある」──として、セシリアは尋問室に抑留したのは、アーヴァインだった。時系列の曖昧さに対して、疑問の声もあった。兎も角、昨夜までの時点でセシリアに違和感を抱いていたのは……。
副団長は背筋に悪寒が走るのを感じてペンを手を止め、セシリアによって破壊された小さな格子窓(華奢な少女で無ければこの窓の外へ出る事は困難だっただろう。)の外、『檻』を見下ろした──。]
[──あの少女が本当に、本当に人狼なのか。
昨夜、月明かりの下で、黄金色に輝く人外の瞳を覗き込んだにも関わらず、副団長には<人ならざるもの>が、平凡なこの村に居り、『檻』に捕えられていると言う現実が信じ難かった。]
(村長殿が来ない間は、私が『檻』を監視しなくてはならないと言うのに。)
[人狼に親密な人間を殺されたと言うアーヴァインが一番、人狼の殲滅に執念を燃やしていた。副団長はアーヴァインの厳しく低い声で、人狼の存在を確信させてくれる言葉が聞きたいと思った。
だが、無惨に片腕をもがれ、胸部に傷を負ったアーヴァインは今や虫の息だ。]
(熱にうかされすでに意識も無い、彼の命が三日と保つとは思えない──。)
(嗚呼、だがそれにしても。
あの短時間でよく『檻』を作り上げたものだ。
村長殿にそんな力があったとは。
嗚呼、そうだ。<人ならざるもの>を──
…じ…人…狼…を恐れる事は無い。
神のご加護が──私達には、神のご加護がある。)
[アーヴァインが運び出された後も、尋問室には、むっとする様な血の匂いがこびり付いた様に残存している。副団長は<人狼>と言う言葉を口にしてしまった、その不吉な穢れを払うように、素早く*十字を切った*。]
[怪我人が多数出たとの知らせを受けて詰所へと向かったルーサーは、まるで戦場<いくさば>かと見まごうばかりの惨状に蒼白となったが、それでも動揺を見せることはなかった。
てきぱきと働き、比較的無事な兵士達の手を借りて重傷者の手当てをしていった。
腹に傷を負った者は傷口から来る病が心配であったが、殆どは恐らく回復するであろうと思われた。
ただ、腕をもがれたアーヴァインだけは別だった。傷口を何とか縫い合わせはしたが、血を流し過ぎていて、もはや助からぬのは目に見えていた。]
[失血によって冷えた怪我人の身体を温めるよう指示し、今度は軽傷者の傷を見て回った後、一度教会に帰ることにした。手持ちの薬剤だけでは足りないので、また大量に調合する必要がある。
早晩終油の秘蹟を行う準備もせねばならないだろう。]
[すっかり白んだ空を仰ぎ見、教会への道を急ぐ。
兵士達から聞いた話が心に重く圧し掛かる。
母と二人、ひっそりと暮らしていたあの娘が。
父の形見とかいう眼鏡をかけている他は、他の村娘たちと何の変わりもない娘。
その娘が。
「人狼」であるなどと。]
……そのようなことが。
[あの惨状を見、兵士達から直に話を聞いていても容易に信じ難いことではあった。
幾重のもの鎖で拘束された少女を見てさえ。]
悪魔はどのような姿をもとって現われるとは言え・・・。
[短く聖句を唱え、十字を切った。]
[アーヴァインが銀を持ち込んでこれを清めて欲しいと言われた時には訝しく思ったが、その異様な熱意に押し切られるように聖別を行ったのだった。
彼はその後また、それを鍛冶屋で鋳溶かして拵えた銀鎖を持ってきて、更なる儀式を要請しに──「要請」というよりは「要求」に程近かったが──現われた。
「人狼を捕らえるため」というのが彼の主張であった。
ルーサーはその時は、人狼が村人の中に存在するとは信じてはいなかった。
彼の教区のなかに、知らぬ間にそのような存在が入り込んでいるとは……
ただアーヴァインの、復讐を願って猛る心が平穏を得るならばと、儀式を行っただけだった。
満足げに去っていく自警団長の背を見ながら、幾ら人の魂を救うためと言いながら軽々しく聖別を行ったことに、主の御許しを乞うた──それがつい先日のこと。]
[今度は村長の要請で、人狼を閉じ込める檻を作るためにまたも銀を聖別せざるを得なくなるのは、もう少し先の出来事だ。]
セシリアが正しく人狼であるなら……
私はどうすれば良いのだろう。
私は村人達の魂を守る義務を負っている……。
[ルーサーは非常な不安と恐れと──そしてじんわりと定かならぬ形を持って湧き上がる感情を抱いて、*教会に戻った。*]
[副団長による覚え書きは、二日後に追記される事になる。]
────────────────
■セシリア逃亡時の人狼による被害リスト
・死亡者1名
(自警団長アーヴァイン・
胸部に深い裂傷3ヶ所、左腕切断。2日後に死亡)
・重傷者3名
(腹部に深い裂傷1名、胸部裂傷1名。
落下に巻き込まれた複雑骨折者1名。骨折者は命に別状は見られないが、一生不具者となる可能性が高い。回復は難しいと思われる。)
・軽傷者9名
(いずれも人狼の鈎爪による裂傷多数。
他、打撲と骨折。鈎爪によって眼窩を抉られた者と、鼻が削げた者が居た事を特記して置く。人狼に噛まれた者が2名。彼等が人狼化せぬか要観察。)
────────────────
[現在位置:教会の入り口付近]
[女は寝袋に包まれながらも、ようやく目を覚ました。]
ふぁーあ…よく寝た。
[女は周囲を軽く見渡してみた。しかし、人や動物の気配はいまひとつ感じられなかった。]
さてと、森へ行って食料の調達でもしておくか。どうやらここには人気がないようだし、今の時間帯なら対した危険はないだろう。
[女は野宿の為に陣取った場所を片付けずにあえてそのままの状態にする。そして、食料調達のために*森へ向かった。*]
見習いメイド ネリー が参加しました。
―早朝・ある邸宅の前にて―
[―――ゴトン。
娘は、手にした重い肥桶を手押し車の荷台に乗せた。鋭く、静まり返った朝の空気に、人間の糞尿のにおいが混じり、娘は右の眉をしかめた。]
[老いた男の目の合図を受け、娘は荷台の後ろからぐいと手押し車を押す。路傍の石に車輪がぶつかる度に、ガタン、ガタンという音と振動があり――娘はその動きを感じる度に、車を引く老人に気付かれぬほどちいさく、ビクリと肩を震わせる。]
「ほんに……ここ数日でめっきり冷えたわ。」
[老人の何気ない言葉に、娘は「はェ」と小さく答えた。早朝の仕事、1週間のうち2、3日は、異臭と共に彼女の1日は始まるのだった。]
はェ……。
もうすぐ小麦もとれますからねェ……。
[以前彼女と共に肥桶の中身を運んだ男はひどいものだった。目の前の老人よりはだいぶ若い、血の漲るような男だったが――気に食わぬことがある度、彼は荷台をわざと傾け、彼女に糞尿を浴びせ掛けては虐げていた。屋敷に戻れば、娘が皆の嘲笑の的になる――彼は常習と見抜かれぬほどの頻繁さで、娘にいやがらせをしていたのだ。
――そんなくだらぬ悪戯も、彼が何者かに喰い殺されるまでの話――]
[――だがそれは、とりたてて彼女を幸せにする類の話ではなかった。
そのくだらぬ男が死んだからといって、彼女の労働が楽になるわけでもなければ、肥桶に触れずに済むようになるわけでもない。
ただ、少しばかり不幸ではなくなるというだけの話に過ぎないのだ。]
[肥桶の中身を、農場の一角に棄てる。
いつもながらの、強烈な異臭。
だが、娘にとっては馴れたものだ。]
[――全てを棄て終え、娘はじっと自分の手を見た。関節の端に小さなあかぎれを見て、「どおりで痛いと思ったら」と、娘は内心呟いた。
冷えた手に息を吐きかけたい気持ちをぐっと堪え、娘はじいっと自分の手を見ていた――*]
ちんぴら ノーマン が参加しました。
-村長宅-
ヘヘヘヘヘヘヘ…兄貴も堅いこと言うなよ。
[彼は、この村の長である兄アーノルドと話している。
兄の表情は、いつもの通り厳しい。]
いいじゃねえか。俺は俺、兄貴は兄貴だ。
お互い知ったこっちゃあねえだろ。
[不敵に笑いながら。]
俺ぁ兄貴の長たる恩恵に、ほんのちょっと
預かれればそれでいいんだ。文句はねえだろ。
それにしても、兄貴も大きく出たよな。
[ニヤリと兄の方を見る。]
尤もらしいことは言っているが、要はアレだろ。
人狼だろうが何だろうが、穢れを背負って
村の結束のために犠牲になる生贄だったら
何でもいい……これは好機なんじゃあないのか?
[兄の顔をじろじろ眺めながら、口の端を上に*曲げた*。]
[自室に戻ると、隠してあった棍棒を取り、
麻袋の中に忍ばせておく。]
村にとっても好機だが、俺にとっても
好機ってもんよ…クッククククククク。
[傍らには、木に釘を取り付けたようなものがある。
あたかも爪のような様相である。]
ちょうど兄貴も使えねえなあ、と思っていたところだ。
こんな混乱じゃあ、バレねえようにやりゃあ、
誰だって人狼と結び付けて考えるだろ。
じっくり…じっくりと機を探らなきゃなあ。
[騒ぎの序盤も序盤。すでに思惑は人それぞれ
といったところであろう。
村長の弟である彼は、化け物のように
ニンマリと*笑っている*。]
――自宅前――
[切り株に腰掛け、ウェンディはひとり、よく呟いていた。]
この世界はどうしてあるのだろう。神様がお恵みになったものとも思うけど、それだけでは解決できない何かも感じる。
どうして人間こそが知識を得て高度な社会を作り、営みを行うようになったのか。
そして子供を設けるためには父親と母親――が必要なのはさすがに理解していたが、どんな事をするのだろう。
[不思議で不思議でたまらない。]
あのお話は忘れられないわ。
[何年か前、ウェンディにとってはまるで解らない器具…眼鏡を使いながら、あるお姉さんが私に
昔話を聞かせてくれた事がある。
王子様が悪者をやっつけて、地下室に捕われたお姫様を救出するという、枚挙に暇がないものだった。
その内容は今でもはっきり覚えているし、特に、悪者、魔物という言葉や、地下室などという言葉は耳から離れなかった。
それは何故だったのだろう。]
[父や母は、私の出生について語らないものが多い。
それはきっと理由があるというのは薄々感づいているのだけど。
例えば。母はへその緒を大事にしまっているが、2つ持っているという事。これは何を指しているのだろう。もしやすれば、私は今の時点で残っているほう、とでも思わないといけないのだろうか。]
考えていても仕方のない事なのかな。
神父様に詳しく尋ねて、お教えしてくれるものなのかしら。一度、連れられて行くのではなく、ひとりで行ったほうがいいのかな。
[女はようやく野宿場所として陣取っていた教会付近へ戻ってきた。]
森に生えていたキノコや野草で、どうにか食いつなげることができたが、少し小腹が…。
[どうやら森で調達した食料は、その場で食べてきたようだ。しかし、胃袋に若干の物足りなさを感じている。]
─詰め所前─
[村長のアーノルドが演説を始めた途端、ルーサーの顔色は蒼白に変わった。
驚きと憤激に似たものが一瞬目の辺りに過ぎったが、瞬時にそれは消え、ついでに表情も消え失せた。
立派な押し出しの、一見得意げにも見える村長の朗々とした声を聞きながら、それでも内心の苛立ちを隠し切れぬように組んだ両手指が強く甲の皮膚に食い込んでいた。
途中で村長の演説を遮らなかったのは、衆目の前で彼の面子を潰したくなかったからである。]
[演説が終わり、村長が解散を宣言した途端、ルーサーは彼に大股で歩み寄った。]
……村長。
私はそのような話は聞いておりませんでした。
──あのようなものを衆目に晒すなどと。
[声は低く落としてあったものの語気は鋭かった。]
しかも尋問に村人達を加わらせようとはどういうつもりですか。
貴方はどれほど危険なことをしようとしているか、分かっているのですか?
貴方は村人の魂を危険に晒そうとしている。
彼らを保護し監督する聖職者として、私はそれを容認することは到底出来ません。
[あまり激した姿を見せたことの無い神父の、その目は強い光を帯びていた。]
あの檻を作る時にも私はこう言った筈です。
あのものをすぐに殺しなさい。
悪魔に関わってはいけない。
悪魔はあらゆる方法で人間を堕落に導きます。
貴方はあのものを捕らえて安心していますが、悪魔はそれと気づかぬうちに悪への誘惑を吹き込もうとするでしょう。
あのものをすぐに地獄に送り返すことが、引いては貴方がたのためなのです、と。
……それを、他にも仲間が居るらしいのでそれをいぶりだす為に尋問したいと言うから、協力もしたのです。
私はてっきり、自警団の兵士だけで行うものと……。
[薄い唇を噛み締め、目を伏せた。]
村の設定が変更されました。
-詰め所前-
おお何だ、兄貴どうしたんだよ?騒がしいなぁ。
[騒ぎを聞き付け、やってきた。
あたかも兄を心配する弟のように振る舞う。]
─詰め所前─
[ウェンディは人狼、と言う言葉を始めて聞いた。どよめきたったり拍手も時折起こる光景に、興味をひかれた。]
誰かに聞いてみたほうがいいのかしら。神父様に直接聞いてみようかな…
[解散しはじめた詰め所前で思案している。]
[近寄ってきたノーマンを見て、ルーサーは一層無表情になった。
村長の弟で一家の厄介者……村の鼻つまみという風評のある男である。]
[兄から話を聞き、ルーサーの主張を聞く。]
そうかいそうかい…神父さんは、村人から
尋問を受けるのは、困ると。そういうわけだな?
[無表情な顔をニヤニヤと眺める。]
神だ悪魔だと盾にして、村人の尋問をやめさせよう、と。
なるほど、よっぽど仲間がボロぉ出すの怖いか?ん?
[挑発的に。]
[右手で左手の肘を抱え、左手の人差し指を顔の下付近にもっていって、思案。]
神父様おひとりなら聞きにいっても教えてくれると思うのだけど、村長様やしらないおじさんは私に教えてくれなさそうかもしれないし…先に檻のほうを見に行ってしまおうかな?
[絶句したようにノーマンを凝視した。
表情を抑えた顔が崩れることは無かったが、その視線は火を噴くようだった。]
……聖職者への侮辱は許されざる大罪ですよ、ノーマン。
すぐに悔悟せねばいずれ大いなる罰が下されるでしょう。
[語調だけは丁寧だった。柔らかい声音は底冷えするほど冷たかったが。]
[兄である村長の制止も聞かずに。]
ほーぅ、それは俺への殺害予告と受け取っていいんか、コラ?
[兄とは違い、宗教は村政の1つの機関と見ている。
現時点ではその先見の明もわからないだろうが。]
おーおー、自警団の皆さんよぉ。
まず、1人お仲間見つけたぜ!
兄貴は黙ってろや!自警団でも集めてこんかい!
[怒鳴り付ける。]
―広間―
村長さまーァ。村長さまーァ。
[痩せこけて薄汚れた娘は、雑踏の中で彼女の主の称号を呼んだ。
家の中では「旦那様」、家の外では「村長様」そう言うようにと、彼女は主に命じられているが故のことである。――或いは、「公私」を使い分けるという名目の元、村の長は無知な娘と聴衆の前で、自己顕示欲をこころゆくまで満たしていたのかもしれない。
もっとも、そうとは知らぬ無学な娘は、如何なる理由がそこにあっても、それに従うしか無いのだが――]
ワタクシに大切なお仕事ってェのは、何でござェますかーァ?
聖職者に手を掛けようとは、気でも違ったのですか、ノーマン。
またそのような誣告もまた許されざる罪です。
[ノーマンの怒声にも揺らぐことは無く、慇懃に告げる。]
あっ優しそうなお姉ちゃんがいる。あの人が聞きやすいな。
ねえねえ、檻って、人狼ってなんですか?
[ウェンディは雑踏に近づき、細身の女性に声をかけようとした。]
悪魔を追い払い、人々の魂を誘惑から守るのは、我ら祈る者の役目であり、俗界の貴方がたの及ぶところではないのです。
貴方がたは戦う者、騎士でもなければ、魔女や人狼を裁く異端審問官でもない。
無用な手出しは魂と命を危険に晒すだけだと何故分からないのですか。
ハン、勘違いしなさんなよ。神父さんよ?
[ニヤニヤとルーサーに話し掛ける。
口調がいやに挑発的に響いている。]
人の皮ぁ被った化け物かもしれねえという点では、
俺も兄貴も神父さんも、平等なんだぜ?
噂ってえのは、怖いもんでよお。
[狂ったような例え話。]
神父さんが、人狼の仲間だってえ噂が流れたとしよう。
どうなると思うね?平和的に済むと思うか?
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