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さて…我は覚えてはおらぬがな。
[背を撫でらるば目蓋落ちかけ、
僅か揺れる頭も預けきり]
…芽が出るならば、それは我ではなかろうよ…
新たに精が宿るのだろう……
[声は眠りに呑まれつつ]
……すまぬ、な…
[一言残して意識も呑まれ]
[今一時
*過去の刹那を夢に見る*]
――…すまぬな。
己は刹那越えられなかったようよ。
[赤鬼と愉しいと笑ったのは嘘ではなくとも]
[寂しいと云う姿浮かんで、揺れて]
[藍の目顰めた]
[覚えて居ないと開耶が云うなら
それ以上は言及せずに]
…そうか。
開耶の桜一度見たかったわ。
[眠る童を腕に、眺める下界]
[言葉無く]
[手にした杯小さく掲げ、
杯乾して伏し目がち]
白水かあ。
相棒は其処さあ。
[藍の男は倒れたままで、
墨の香りを漂わせ
櫻の花びら散り積もる]
[笑うておれ――]
[最近聞いた言葉のはずが、酷く遠い昔のようで]
汝れが、殺したのか。
[精一杯に涙をこらえた声]
[泣いてはならぬ][泣いてはならぬ]
[青司の前では笑うておると言うたではないか――]
[噛み締めた唇には朱がひかれ]
[ただひたすらに泣かぬことだけ]
[体を抱き上げ、やわらかだった藍の髪を抱きしめて]
[魂すらも見当たらなくて視線は辺りを探すけれど]
そうさあ。
どちらが死ぬかの死合いの結果。
俺達ぁ約束を果たしたのさ。
[眼を細めて様子を眺め、
墨が絡まりずたずたの腕を隠す風もなく]
[ない]
[どこにもない]
[感じない]
[見えない]
常盤か――
汝れは肉を好む者――魂食らうとしたら、
この状況では常盤しかおらぬ。
[黒く染まり始める衣]
[胸の蝶まで染みぬうちに躯離して]
――これまで消すわけにはいかぬな。
あぁ、己は赤と遊んだだけよ。
刹那越えて巡る為、今を笑い生きただけよ。
[眠る開耶の袂を握り]
白よ…何を探して居る。己は此処よ。
[云うてみたものの]
――見えぬは仕方なし、か。難儀よ。
白よ、白。
泣くなと云うたが――…
[歪む顔見て、藍の目細める眉間に寄るは微かな皺]
此処に居るのに届かずは、難儀よ難儀。
傍に居ればそのような顔させぬと云うのに。
約束果たした――か。
ならば去んでも本望じゃろう。
[俯いた顔][その表情はうかがえず]
[涙声もいつしか消えて][冷たい声が響くのみ]
そうだなあ。
魂は碧にやったさ。
[ゆらゆら酷く苦しげに
揺れるように見える白い顔。
墨はじわじわ広がった。
赤鬼腕組み立ったまま。
―――去んでも本望だろう。
それは窺い知れることではないが]
相棒のやつぁ、佳い笑顔だったさあ。
[それだけ確かな事実があった。]
ああそうさ。
己が本懐果たせずとも、己は生きた。
喰ろうて食えず喰ろうて喰ろうて、散る最後まで己は
[笑って居た筈だ]
――本望よ。
笑顔だったか。
青司らしいの――
[頬に伸びる墨]
[染まった衣]
[首元に咲いた赤に手を這わせ]
わらわは約束果たせそうにないのぅ。
――青司の前では笑うておると言うたのに。
先ほどまでこらえていたはずだのに涙すら出ん。
約束も守れなければ、泣いてやることも出来んわ。
――否、泣くなと言うておったから、これでいいんかの。
[緋色はくすみ][その表情も人形のようで]
寂しゅうてたまらんはずじゃのに。
泣けぬのも難儀じゃ。
常葉との果たせぬ約束など最早如何でも良かった。
刹那に鬼を見出して、けれども己は己。
百鬼と成りきれぬまま散ったのならば、それもまた己。
けれども赤と相まみえたあの時は、己は確かに百鬼だった。
ただ、相棒と刹那の時が愉しかった。
それに偽りなどは無い。
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