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[2通目のメールは送信者を確認し、後回しにした。
残り2通のメール内容を確認し、僅かに眉をひそめる]
望みは叶えられなかったってわけね。
[課題内容を見た時、脱落者はコーネリアスだろうと思っていた。
適性のはっきりした課題内容と、受験者の顔ぶれには何か意味があるのだろうか?]
聞いても、答えてくれないのでしょうけど。
【メール】
ナサニエル君は正面突破、コーネリアス君は搦め手で
来るだろうとは思うのですが。
キャロルさんはどう出るのでしょうね。
[保健室を出て、食堂へ向かう。]
食事投げるのは禁止してもいいですかね。
何でもありとは言っても、なあ。
[食堂に辿り着くが、厨房の扉を潜るかどうか迷う。]
[最後、ナサニエルからのメールを確認し、返信する。
『>Subject:Re:選考内容見た?
複数でかかって良いなら、かかるべきだと思うわよ。
あたしは一番楽な方法が好き。
時間あるようなら、コーネリアスも交えてちょっと相談したいんだけど』
返信を終えて、そのメールがラッセルにも送られている事に気づいた]
……誰と話すつもりだったんでしょうね?
[メーラーの送信済み画面に視線を落とし、呟く]
とりあえず、腹が減っては戦は出来ぬ、よね。
[いつものように、身支度を終えて食堂へと向かう。
朝から食べるには少々重いが、昨日のカレーがまだ残っていたはずだ]
…ふぁ。
[いい汗をかき――
否、熱中し過ぎてしまい疲労困憊したナサニエルは、室内運動場のベンチプレス用ベンチで目を覚ます]
あれ?俺…
図書室じゃなくても結局寝るのかよ。
[ごきごきと肩を鳴らし、今度こそは程よい慣らしのつもりで廊下を歩きながら、メールを受信していた携帯端末を確認する]
[コーネリアスへとメールを返した]
『おはようさん。
俺は今まで延々訓練し続けてた。
寝てて返信が遅れたわけじゃないぜ。
違うから。本当。
いやばか、ナイフは参ったとか言わせるために急所に当てるに決まってんじゃん。
まあ、刺す前に止めるけどよ。
お前は罠か。
器用だし、俺と違ってうまいこと作りそうだよな。
でもいい罠張ったって、すごい道具を作ったって、肝心のヒューバートがそこに居なきゃ、かかってもくれないわけだよなあ』
[引き続き、コーネリアスへのメールを送信]
『んで思ったんだけど、どこかお前の罠の張りやすい部屋に、散々罠張りまくった挙句、その部屋にヒューバートをおびき寄せねぇか?
ダメージを受けたあいつに、この俺だって負ける気はしねぇ。ぼっこぼこにして、見事倒してみせるからさ。
…つまりは、協力しないかって話な。
協力してくれる場合のおびき寄せる方法について今考えてること言うけど…お前こういう卑怯なの嫌かな?
俺的には、ヒューバートの弱点であるところのソフィ先か、あの可愛い猫ちゃんらを人質にとれば呼び寄せられるんじゃないかと思うんだ』
[コーネリアスへのメールはまだ続いている]
『まぁさすがに人質にナイフ突きつけたまま、「参ったと言え」はあんまりだと思うし、何よりヒューバートを直接ぎゃふんと言わせらんねぇのもつまらんから、おびき寄せるのにだけ使うとは思うけどさ。
俺が協力を頼むのを考えてる相手だけど、ちょっと癪ながらキャロルにも頼んでみようかと思ってんだよね。
ほら俺ウォーミングアップとか、もしコーネの返事がOKなら、部屋のどこにどういう罠があるかの把握とかで忙しくなるわけだろ。
キャロルも俺ほどじゃないにしても結構身のこなし悪くないから、二対一で直接ヒューバートに立ち向かえばますますあいつもキッツイことになると思うしさ』
『えーと、キャロルも俺ほどじゃないにしても結構身のこなし悪くないから、一緒に直接ヒューバートに立ち向かえばますますヒューバートもキッツイことになると思うしさ、の続きな。
それだけじゃなく、キャロルにゃその人質作戦の人質確保とヒューバートおびき寄せにも役立って貰えそうだと思ったんだよな。
人質とってヒューバートと交渉して部屋におびき寄せるとき、コーネと違っておどおどしないだろうし。
キャロルなら俺と違って、ヒューバートにはまだ警戒されない方だと思うし』
In other words, hold my hand
In other words, baby kiss me
[歌いながら、萎れた花はそのまま、花壇に生えた雑草などを抜いている]
……まさか厨房の扉を開けたらカレーが上から降ってくる、
とかはないですよね。
ない、よなあ。
[まだ厨房に入る勇気がないらしい。]
『長くなって悪いな。
だからまずこの協力要請をコーネが受けてくれるか、受けてくれるならどこの部屋がいいかだとか作戦の助言なんかがあったらそれも、簡単にでも返事くれるかー』
[ようやくコーネリアスへのメールを送り終わったナサニエルは携帯端末を閉じ、所内ぶらぶら歩きを続ける]
…もしOKしてくれたら、キャロルに頼むメールはコーネに送ってもらお。
俺だと要請してんだか喧嘩売ってんだか、わかんねぇことになりそうだし。
コーネの方が、キャロルにも心証良いよな…
[一応の自覚はあるらしかった]
[食堂の戸をくぐれば、課題の対象である人物がそこに。
とっさに戦闘体勢を取る気になれないのは、授業での彼の実力を知っているからだろうか。
キャロルはあまり興味がなかったが、彼女に初歩的な戦闘技術を教えたのは彼だ。
正攻法で戦おうとは思わない]
おはよ。
……なにやってんの?
[厨房の扉を見上げるヒューバートを不信の目で見た]
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