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[大きな鏡に近づき、良く観察する]
―――――!?
[そこに映っているはずのもの。
メイ自身の姿はどこにもなく、映っていたのは見慣れた訓練場。
浮かれていた気分がすっかり醒める]
[呆然と見遣る空間に、直前の姿が蘇る]
[僅かに引き攣ったような表情。
木刀を構えようとして、力無く落ちた手]
[彼は。違うのに。]
[呆然とした表情から動かない少女の頬を、雫が伝う]
[...は、ウェンディがエナジーでマンジローを穴へ吹き飛ばしている様子を映している]
!!
ウェンディ!
マンジローさん……!
[風が止んだ。
ローラーストリングを解除し、そっと歩みを進める。呆然とした表情―肩越しでも分かる―をしたウェンディに、そろそろと近付いた。]
ウェンディ………
[妹の横に立ち、それだけ言うと、リックは無言で佇んで居る。]
(……何を声掛ければいいんだろう……)
[リックの操る糸ごと、闇の結界は飲み込んで。
扉の奥のあの空間に辿り着くと、メイを糸から解放した。
恐らくメイには、糸で捕えられたことも含めて何が起きたか理解できなかっただろう]
[結界はリックに不快感を与えることはなく。
伸ばされた糸を絡まないように集め、穴の程近くまで寄せる]
〔…お疲れ様〕
[僅かに響いた『声』は、耳に届くかわからぬ程に小さかった]
[ウェンディの頬を涙が濡らすのを見て呆然と立ち尽くす。
そうか、と思い出す。昨日自分はマンジローとの立会いを通じて彼を信じる気になった。しかしウェンディは持ち上げられた恐怖心をそのまま持ち越していたであろうことを。
ならば仕方あるまい。彼女は最も疑っていた人物を穴に落としただけなのだ]
思ったより…後味が悪そうだな。
[それは一瞬のことだった。マンジローとウェンディが交錯したとラッセルには見えた瞬間、ウェンディから立ち上ったエナジーは、マンジローを穴へと突き落としていた。
そして、その情景が脳で理解する前に、ラッセルはサックスを吹き鳴らしていた。
音速を超える超音速は、指向性で、穴に落ちるマンジローとウェンディを包み込む。
音が人体内部を軽く反響した波が、サックスを吹き鳴らしたラッセルの耳に届いた]
(これは……!)
[彼が反射的に吹いたのは「人だけを認識する」曲。これで反響波が戻るのは、人間だけだ。
つまり……]
(マンジローは人狼じゃないのか!)
[少女を呼ぶ声がする。
グレンとリック、二人の声]
[ぼんやりとした瞳のまま、少女はゆっくりと視線を向けて]
……ふ、ぇ…っ……
[零れる雫は量を増し、しゃくり上げる声と共に。
すぐ傍で佇むリックに縋りつくように、思い切り抱きついて。
上げそうになる声を必死に抑えながら泣き出した]
[剣術の達人であるメイを捕らえるのは容易なことではない。それを理解しているリックは、メイを穴に送るために、糸を使ったのだった……]
[ウェンディと一緒に穴の底を見つめて、呟いた。]
『ありがとう。』
……っと。
ウェンディもありがと。糸まとめてくれたんだね。
[リックは誰にも気付かれぬよう、ウェンディに微笑んだ。]
[すがりついて泣きじゃくるウェンディを抱き締め、頭を撫でた。]
ウェンディ………。
泣かないで。
[何も言えない変わりに、ウェンディの身体を抱き締める。]
[鏡から、聞きなれたサックスの音色が聞こえてきた。]
………!!
ラッセル!!
[思わず鏡に駆け寄り、手を伸ばして鏡面に手のひらをぺたりと]
なぁ、ラッセル。
聞いてもいいか?
なんでこんなときに楽器なんか鳴らしてるんだ?
[サックスがラッセルの奥の手という話を聞いていないグレンは胡乱気に彼を見つめる]
対抗ワラタw<グレンめも
そうか、それでラッセルは「すぐ追い越す」っていってたんだね。なんとなく、そうなのかなって思ってたけど……。
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