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[振り下ろされた白刃をふわりと軽く飛びよけて。あざけるようにからから笑い]
何を怒ってるんだろうねぇ?
腹の足しに人を食うバケモノの癖に。
ならお前が僕を食べてみろよ。
お前は僕が食ってやるから
[子供のような、遊んでいるような。
言葉が終わらぬうちに、突然の風が巻き起こり、万次郎の背後に現れるのは闇色の狼]
[煤の花がふわり舞う。
風がそよいで髪が揺れ。]
ああ、始めようかあ。
[金の瞳が輝いて、口の端から牙覗く。
ゆらりゆれるは鬼火だろうか。
爪が、刃物のように煌いて。
―――弩の如く飛び掛る]
万次郎様……司棋様……
[睨み合う二人に歩み寄る。下駄の音色はカラコロカラリ。黒い足袋に、鼻緒が食い込む。]
このような場所で何を為さる……
ヒトと妖しの死合いで御座いますか……?
[ふわり]
[ふぅわり]
[風に流るる薄紅の如く]
[流れ揺らるる茶之浴衣]
[ゆぅらり]
[舞うは]
[ 殺しの気 ]
…何を…しておるのだ…っ
[狩る者が知れたというのだろうか]
[ならば、何故]
[ザッ
間合いを詰めすぎぬよう片脚で踏みとどまり
からから笑うわっぱには、闇黒の瞳に憎しみの炎が灯った]
ヒトとて…、獣を喰らう…ッ!
我はあやかし、ヒトを喰らうはヒトが獣を喰らうと同じ事…。
笑うなああああっ…――――…!!
[ひゅう
間合いを取り、再び仕掛けようとした瞬間背中にぞくりと。
現れたのは闇色の狼]
っ…不覚をとったか…わっぱ如きに……ッ。
[怒り心頭。戦術も何も無く、振り返るや否や
ヒュウ
体を反転させ乍ら、最上段より闇色の狼に向けて刃を震う]
[袂の硯と筆と杯を、コトリと置いて。
腰元下げた帳面を一枚破り
描かれているのは風乗る燕の姿]
往くぞ。
[口元咥えて。見据える赤が飛び掛る。
ひらりばさり
肩の浴衣掴んで赤に放ると同時、飛び退き息吹き]
[――ヒュゥイ]
[3匹の燕、鋭い風のように赤に向かう]
/中/
展開とメモが合ってないよあんたら…(脱力)
いい感じに気が抜けましたが。
ていうか無茶苦茶腹痛くて文章が日本語崩壊警報発令中。
…いつものことですね、すみません。
[風から生まれた狼は風より早く万次郎の肩に喰らいつき、そのまま肉を千切り取る。鮮血を浴びながらやはり不満そうに肉を食み]
あぁ、夜斗、やっぱり美味しくないみたいだねぇ。
[夜斗の口から肉を一欠けら、千切り取り己の口へ放り込む]
別に、悪くないじゃない
[やはりけらけらと。ふわりと夜斗とともに飛び上がり、やや離れた所へ着地して]
ねぇ、面白い物を、見せてあげましょうか?
[開く掌にはいつもと違う、青い蛍火]
[研ぎ澄まされる空気]
[青鬼から零れ] [舞う煤の花]
[赤鬼の金色輝き] [揺れる鬼火]
[爪煌かせ] [赤鬼の声]
[藍へ向かうに] [紅い髪流れるか]
[見詰める碧と漆黒] [瞬きもせず]
[風切る音は燕の羽か。
甲高い音をさせ、赤鬼目掛けて飛んで行く]
っとぉ。
[1つ、掴めば墨になる。
2つ、掠めて緋が滲む。
爪を立てれば煤が飛ぶ。]
っははは、こりゃあいい絵師だあ。
[掻い潜っては尖らせた
爪を青へと目掛けて伸ばし―――]
メイと同じ火で、灼かれてみればいいかもねぇ。
[あの満開の桜を作り出した蛍火が、今度は蒼い炎となって揺らめいて]
熱いよ?死にたくても死ねないほど、とっても熱いよ。
メイがどんな風に死んだのか、見るだけじゃぁものたりないでしょう?
[脳裏過ぎるは藍の色]
[過ぎる]
[思い出す]
[重なる]
[ 蘇る ]
――空!
[駆け出す]
[何処とも知らぬ]
[捜すはひとつ]
[藍色袴]
…ぐ、………ッ。
[風の狼に刃など届きはしなかった。
右肩をだらりと下げ、滴る血で白緑の柄が黒く染まってゆく]
なんの、これしき――――…。
[地を蹴って間合いを詰めるか。其の途端蛍火が現れて]
それは…―――!
[今でも鮮明に映る、業火のごとき逃れられぬ青い火を思い出し
動きは鈍く、思考も鈍く。ごくりと喉を鳴らして見つめ]
[蛍火を吹こうとした瞬間、目の端に写る人の影]
…!は…づき…さ…!
[がくん、と一瞬体制崩し、蛍火も消え]
あ…あぁ…!
[脳裏に一瞬、昨夜の出来事がよみがえり]
物足りない、ああ、物足りないとも…!
わっぱ、おぬしを討つまでは物足りないともな!!
もちろんその火に焼かれてやるつもりは無い。
覚悟せよ―――!
[血に濡れた片方の刃はからりと地に落ち。
左手に僅か右手を添えるのみで、緋色の柄を支え
蛍火をものともせず斬り込んでゆく]
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