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学生 ラッセルは時間を進めたいらしい。
かっかっか、それもそうだの。
気に入るに理由などありはせぬか。
[からり笑って、藍の目弧を描く]
未だだよう。と来たものだ。
されど明後日には、残る目腐り落ちようぞ。
甘露な魂望みあれの云うように咲き乱れようとも、
己の目玉とともにあれの目玉も腐り落ちて盲となろう。
さて、相棒。あれの為に己の目玉でも抉って行くか?
[にいと口元上げて笑む]
[再び夜斗をじぃと見つめる。]
いいえ、司棋様。
ご心配には及びませぬ。自分の足で歩けます故。……御気遣いは頂戴致しましたよ。
[取り落とした化粧の道具箱を取り直し、遥月は司棋の隣りを歩く。]
酒は呑まれるばかりでなく、飲む物を呑もうともする物とは知らなんだ。
恐ろしき物よ。
…じゃがそれでいて美味。
困ったもんじゃなぁ。
[喰っちゃいないと言う真理の言葉、あれと瞬き]
紅ぁい紅ぁい綺麗な血…
喰うではなくて、それが見たくて屠ってらしたか。
常磐のひめは紅がお好きなのじゃな。
おおそれでは、喰児の髪はまさに麗しく目に映ろう?
きっとヒトには、恐ろしく映るものなのじゃろうが。
[笑った後でほう、と謂い]
腐り落ちるかあ、
何ぞ謂ってたが呪のことかい。
鬼ごっこだ、此処までおいで、だ。
あんまり時間がないのかねえ。
俺の眼やったら面ぁ拝めなくなっちまわあ。
それでもまあ喰えはするがねえ。
[賽を放って受け取って]
[社へ向かう途中、横の遥月をちらりとみやり。
ふと、意識せずに着物の袖に手を触れさせ]
…遥月様、先程のお方はどなた?
遥月様は、誰を恋うておられるのですか?
ハーヴェイ・タチバナ、と名乗るものは、誰ですか?
[最後、聞きなれない名前を問う声は消え入りそうに小さく]
酒も櫻も酔わせるのが巧いから気をつけるンだヨゥ。
有塵の兄さんも来たし今宵も酒宴を始めようかィ。
万次郎の兄さんの持ってきた奴たァ違うが、是も上物だヨゥ。
何せびびった店主がいっとう好い奴出して呉れたからネェ。
[瞬く翡翠の少女] [見詰めニィと笑み] [瓢箪二つ揺れる]
嗚呼、紅ァ好いネェ。
喰児の髪は綺麗さァ。
あの眼(まなこ)もまるでおっ月さンみたいじゃないかィ。
さァて、如何見えるンだろうネェ。
人間も異形もなく好きか嫌いかな気もするヨゥ。
めんどくさい。
めんどくさいから、学生 ラッセル は 書生 ハーヴェイ に投票任せた!
学生 ラッセル は、なんとなく 流れ者 ギルバート を能力(食事)の対象に選んでみた。
酒場の看板娘 ローズマリーは時間を進めたいらしい。
これはこれは常盤の女君。一段と色めいて婀娜なる様よ。
やれ有り難や。酒が無うては始まらぬゆえ。
[ニヤリと唇歪めて笑い、]
……と、仔猫も居ったか。
ふん。おれはまことに桜の精よ。何ど瓢箪などであるものか。
酒は命の水と言うではないか。命永らうには酒の精気取り入れるが一番。
もっとも、他の道も有るが……この話、仔猫のおまえには早かろうな。
せっかくだから、お尋ね者 クインジー は 修道女 ステラ に投票するぜ!
あ…。も、申し訳なく…
少し、表で遊びすぎまして…
その…
[赤面中]
で、今日翠の君は開耶様を喰らいますか?
お手伝いは?
おや、褒めてお呉れかィ。
嬉しいネェ。
[ニィと笑み] [くるうり] [番傘回し]
有塵の兄さんは盃はお持ちかえ?
其れとも瓢箪ごとお呑みかえ?
なンなら酌のひとつくらいするヨゥ。
[膝つき] [白い手伸ばし] [手招いて]
[桜綻ぶ夜店道。
右は懐 左は黒浴衣。
険の色持つ妖の気配、今も尽きずに付き纏う]
…嗚呼、どれもこれも綻んでおる。
やれ、真狂いしは我というか。
[くつり零るる嗤い声。
祭囃子に解け消える]
せっかくだから、流れ者 ギルバート は 学生 メイ に投票するぜ!
かっかっか、お前の目でなくこの己の目の事よ。
[賽の目眺めて、ゆるり笑む]
左様、呪のようだ。己もあれも気を抜きすぎたわ。
まあ暢気よのう。相棒。
常葉のあれが気が早すぎる故、丁度良いかもしらんがな。
さて酒でも呑みに行くとするか。
[カラリ、宴の方へ足を踏み出す]
――ああ、相棒。
己は明後日あたりあれを喰いにいくぞ。
さて、混ざるか止めるか、先行くか。
それとも己とお前さんも鬼ごっこのはじまりか。
お前さんは如何するだろうなぁ?
[幾度か瞬き] [小首傾げ] [頬染める少年見詰め]
おや…
[印象の変わった様子] [けれど訊ねるでもなく]
手伝ってお呉れかえ?
開那の兄さんの魂ひとつ食べたくて仕方ないのさァ。
若し猫姫様を喰いたければ其ンでも好いが、血塗れの兄さん二度も見ちまったからそろそろ我慢が出来そうに無いンだヨゥ。
[僅か潤む隻眼] [ちろり] [紅い舌] [甘露想い] [薔薇色舐め]
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