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異国人 マンジロー は、なんとなく 修道女 ステラ を能力(透視)の対象に選んでみた。
[藍の笑い声に呆れさえ薄れ]
やれ、何ぞ面倒な話か。
面倒は好まぬ、訊きはすまい。
一人でどうにかするなら構わぬが、面倒に巻き込まれるは御免よ。
喰ろうてみても判らねば、いつ人を捧げらるかも判らぬか。
やれ、それでは狩る者を捧げたとて終わらぬのではないか。
[喰らう物は遥月に答えた。
繰り返すは面倒と口閉ざし]
…ほぅ、覚えておったか薄墨。
幾百年と戻らずにいたというに。
[声に混じるは感嘆とは異なり。
棘も隠さず冷々と]
異国人 マンジロー は、なんとなく お尋ね者 クインジー を能力(透視)の対象に選んでみた。
はあん、成程ねえ。
いい味を出すのも難しいってことか。
愛する者を喰らう性かあ。
[意味深げににいと笑み
万次郎に頷いた]
おう、ありがとうよお。
まだまだ呑めそうだねぇ、ありがてぇ。
[鈴の鳴るよな娘の声に、杯口につけながら]
いいやあ、大丈夫さあ。
腹八分目が一番腹にもいいというしな。
気にすんなぁ。
司棋の兄さんがこの方が好けりゃまた明日も入れと呉れヨゥ。
[蛍火の眼] [寄せられる唇] [瞬き]
[眠る少年] [顔覗き] [そぅと髪梳く]
本当に童みたいじゃないかィ。
[コロコロ] [忍び笑う声] [優しく]
[眇める双眸] [翠と碧] [柔らかな色湛え]
[小鬼に上げて見せた瓢箪
常葉の杯に酒満たし]
未だ足りぬか。己の気は短いゆえ、はようするのだな。
いつぞ消えると判らぬ刹那よ。
[万次とメイの様子にからり笑い悪戯な色を浮かべる]
かっかっか。
子猫を酔わせてどうするつもりじゃ。
己の相棒のように色々な意味で喰ろうてしまうか?
[ゆぅらりゆらり墨染めの衣揺らし]
[目蓋重げに瞬いて]
憶えていた訳ではない。物の怪には心動かぬおれだもの。
木霊も花精もおれを厭うておるしな。
けれど、聞かぬ耳、見ずの目でも咲かずの桜の話は聞こえて来ようさ。
[僅かに目を伏せ][口元に袖]
元に戻れば触れられぬ、か。
妾はどうかの――何れにせよ、汝れが近づくには不向きか。
[霧の一件を思い出せばバツが悪そうに]
妾は所詮水鏡――自分の姿などありはせん。
100人居れば、100人ともが違う姿に見えよう。
汝れからは妾はどう映るじゃろうな。
[くすり][笑んで]
[眼前を舞う白の花][手を伸ばしかけて――引っ込める]
ほんに難儀なお遊戯じゃ。
ふふ。つれない御方ですねぇ……
[くすりと笑い、開耶から視線を離す。]
嗚呼、喰児様。お止め下さいな。
密教の高僧様の御前で、わたくしが情慾の塊であるという証をさらけ出すのは。羞しゅう御座います。
[遥月は、くすりと笑った。]
喰い返すか、そりゃぁいい。
そうこなくっちゃあな。
さあ、櫻は亡骸の上で狂い咲くんだろ?
[最後の花びらひらりひら、
藍の鬼が無邪気な笑顔]
違いねぇな。
こう違っちまうんなら引き立てあうように背中合わせがいいんだろうさあ。
茄子じゃあただの笑い話だなあ。
傍にねえ。
腹んなかでもいいなあ。
[冗談めかしてまた杯に
とくりと注いで花見酒]
おう、琥珀のと有塵も久方ぶりの再開かぁ。
花の下でめでたい事だ。
酔わせて喰らうつもりなぞ毛頭ない。
[翡翠頭をちらり。青鬼を見据え]
こやつが呑んでみたいと申すから盃を渡したのみ。
…まあ、多少の悪戯くらい酒の席だ、赦されようぞ?
[くつくつ…けらけら。上機嫌は変わらない]
[碧と翠、弧に歪み]
やれ…なれば其方は見ぬとしよう。
[懐から薄紅扇取り出して。
開かぬままに目元覆う]
[紅の視線に琥珀向け]
酒も飽いた。
刹那の間にどれ程飲まさるることか。
要らぬというても聞きもせぬ。
[酒の満ちたる瓢箪は薄墨に。
やがて空になろうが目もくれず]
偽り言うて何に成る。
喰らいたいならば隠しはせぬわ。
うん、ただいま戻ったよ常磐のひめ。
ふふ。じゃからそこの幼き妖よ、飲物ならば酒があるぞ。おぬしにはまだ早いか、白水のもたらす水の方が好みか?
[もうずっと長く生きてきたはずの蘇芳に、そんな声をかけて笑いながら、]
あれまあ。
[既に目許を朱に染め良い心地の有塵に目も丸く。]
もたらされた酒を口にする前から、もうできあがっている者までいたか。我慢が足りぬと見ゆるは万次郎のみに非ずとよ。
有塵とて、落ち着きと分別を持つオスと見えたことは同じだったのにな。
[妖の集いの中に、なりは大きくともまだまだ子どものような者の多いことと、大人ぶったクスリ笑い。]
ふむ…助言はありがたいが、そのようにぐびりぐびりとお主ばかりくらっていては、今に買ってきたばかりの酒も無くなって…
[あぐらをかいて道中から続けて旨そうに喉を鳴らし続ける万次郎に、主に自分の口が付ける分がなくなる事を危惧してそんな事を言っていた。
しかし懐から取り出された杯に粉と酒とを入れられて渡されれば、嬉しそうに受け取って]
ふふふ、酒にて羽目を外そうと宴の席では多少のことには目を瞑られるものと、連日の宴にて既に学んでおる。そう脅すものでもない。
[口へ]
[開耶と有塵の様子を横目で見る。]
……おや。
有塵様の探していた契り人は、開耶様でございましたか。
ふぅむ。……まあ、納得と言いますか、分かりやすいと言いますか。
[誰に言うでも無く、ぽつりと感想を述べた。]
せっかくだから、書生 ハーヴェイ は 流れ者 ギルバート に投票するぜ!
異国人 マンジロー は、なんとなく 墓守 ユージーン を能力(透視)の対象に選んでみた。
[あちらこちらでなされるやりとり。聞いているだけでなんとなしに楽しいのはなぜだろう。]
……誰かと誰かが話してるのを、こんなに楽しく聞くのは何百年ぶりだろうな。
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