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[白の声]
[冷たい声]
[冷たい瞳]
[どうせ最後には皆死ぬものを]
[留まるものなど何も無いに変わりはない]
[開耶に云った己の言葉。辿り着く所は変わらない]
けれども白よ、死ぬからこそ笑うのじゃ。
――笑えよ、白。生きる間に謳わねばなんとする。
[白水に向かって跳躍した遥月は、足を伸ばして白水の胸目掛けて蹴りを入れる。]
―――バシャアアアア………
[大きな水飛沫を上げ、遥月は白水と共に紅に染まった泉の中へ飛び込んだ。]
ええ……勿論……!
[白水を引きずり上げ、目と口、腕を、帯で縛り上げ――白水の身体を捕らえる。]
……貴女様に水を制御させまいと、わたくしの毒を……
[着物の奥で針はいきり立ち、泉へと毒液を更に流し込む――]
手出しは無用さあ。
[有塵の躊躇う言葉の続き、
小さく肩を竦めて見せた。]
ああ、愉しみにしてるさあ。
どっちも了解して、
どうしたいかわかんねぇんだなあ、お前は。
――笑うてくれ。
己はただ、お前の笑う顔が
[浮かぶ、浮かぶ、泡沫の夢のように]
[過ぎたるは夢の如く]
[残るは幻夢の如く]
[はじけて失せれば]
届かぬか、何も届かぬか――
[痙攣しながらいよいよ息がつまり、頭がぼう、となったか誰にともなく弱弱しく手を伸ばし、うわ言のように呟く。夜斗は既に動きもせずに]
は…づき……
[そのまま、ぱたり、と手は落ち]
[並大抵の毒では瞬時に浄化してしまうのに強すぎる毒は泉を汚し初めての経験に珠を掴みそこね水に落つ]
――……あ……ああ――青司の蝶が―……
[胸蹴られる衝撃よりも]
[泉けがれる苦しみよりも]
[消え行く蝶に気をとられ]
[術消え失せて夜斗は解放]
[帯で縛られ身動きできず]
[帯で締め上げ、動きを封じて。遥月は、白水の浴衣の胸元を見た。]
……………!?
何でしょうか、この……胸元の、墨が滲んだような色は……。
[はだけた胸元から見えるのは……]
……………蝶?
それにしては、歪な……
半分溶けて、もう形が分かりませぬが……
[歯軋りひとつ、儚い笑み浮かびかけて]
[駆ける飛ぶ、月の姿]
――やめよ月!
[ざわり、漣]
遥月!!!
[上がる水飛沫に声もかき消されるか]
[ゆらり、魂。墨の色。藍は黒く揺らいで]
[藍の目、ぎょろりと睨みて、牙を剥く]
―――――殺すぞ
[低い呻き、下駄の音]
[あまりに重い喪失感]
[帯の力ゆるむも目や口ほどく前に]
[逃れた腕はただ胸元を掴み]
[女に既に戦意なく、ただただ震えて身を抱く]
[突然術が解け、夜斗は大きく跳ねながらも息を吹き返し。自身も突如自由になった呼吸に大きく咽せ。遠くに見える、二人の姿。とりわけ戦意消失したかのような白水の姿]
げほっ…ごふ…っ
遥月…白水…様…?
[視界の中に、苦しみ倒れた司棋の姿が飛び込んできた。]
……………ッ!
司棋様!夜斗様!!
[帯を手にして、白水を背にして泉の中をザバザバと歩く。着物は重く、その動きを遅くする。]
司棋様ぁぁぁッ!!
[無様なほどにもがきながら、遥月は泉からなんとか逃れて上がり、司棋の元へと駆け寄った。]
俺が決めることじゃねぇと思うがねえ。
まあ。
鬼であるお前より、
清々しく笑った花の方が綺麗だったさあ。
[覗き込んだそのままに]
消えちまうのを見るのが辛いんなら
[金の眼細めて言の葉を]
俺がお前を散らすって方法も
ありはするがねえ。
[そんな事を、*囁いた*]
[親指と人差し指の間を食い千切り、
流れる墨色、泉の上を低く駆け出す下駄の音]
[白を縛り上げる月の首へし折る勢い隻腕振るい]
[空を切っては散るは墨だけ]
[散る墨に目も呉れず、腕を伸ばしてはすり抜けて]
[まるでひとり気が触れ遊ぶよう]
白…
[はらり、帯ゆるみ去る月]
[震える白に腕伸ばして、肩に触れ]
[するり]
[抜ける]
[墨濡れの隻腕]
しろ……
[カラコロリ、ふらりと寄る足さえもすり抜けて]
[周囲の音など耳には届かず]
[遥月が去れば顔の帯もはらりと落ちる]
[消えた]
[溶けた]
[滲んだ蝶は]
[形を保てず]
[着物に染みたわずかな墨色]
嗚呼――……嗚呼、消えないで、溶けないで……!
[願届かずはかなく消ゆる]
[瞳の色は迷子を映す――]
[遥月はずぶ濡れの姿で司棋に寄り添い…]
ご無事ですか、司棋様……!
嗚呼……良かった……!
[たまらず司棋を抱き締め、その息を頬で感じた。
そして、泉の方へと振り返る。]
白水様、その墨は………?
[目を見開いて、白水を見る。]
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