お見事。さっきまで怪我人だったとは思えない動きだ。
そうかウェンディは疲れただけ…なんだな?
休めば戻るんなら、良かった…
…ご覧の通り、俺は何もしてないよ。
礼はそのウェンディが起きたらたっぷり……
[リックの声に気付いて立ち上がる]
あの声はリック?
兄妹ってのは凄いな。
繋がる何かが気付かせたんだろうか…
[すう、と大きく息を吸って]
ほらそこの客ども!
妹を心配する兄に無事顔を見せてやるくらいしても罰は当たらないぞ、退かな――お、おお。
[突然鳥のように大人達の頭上から現れたリックに驚きながらも、ウェンディは大丈夫なはずと頷く]