![]() | 吟遊詩人 コーネリアス [コーネリアスは、目を細め、総員が談笑するさまを眺めている。 そうして、いつのまにかこの別れを惜しむという気持ちすらわき上がっていることを、ふと自覚する。] ………ん、 [マッハが、きゅいーと鳴いた。…そうか、そろそろか。口の端をあげて苦笑する。 す、と皆の目から逃れるように、甲板の反対方向へと歩いていく。] ……じゃあ、な。幸せに暮らせよ。 オレはお迎えが来たみてーだ。 [ぽつりとつぶやくと、両手を拡げて空を仰いだ。 一瞬の後、コーネリアスとマッハの姿を、円筒形の光が隠すように包む。 そうして数秒の後、光が消えた後にはコーネリアスの姿はどこにもなかった。] |
(1815)2005/05/21 22:59:06 |