人狼審問

そんなに寂しそうな顔をしないで…。

……ごめんなさい。

笑って見送ろうと思ったけど…やっぱり、無理…

ニーナさん、貴女にとびきりの笑顔を見せて。

貴女の笑顔をこの目に焼き付けてこの村を後にしたいんだ、お願いだよ。

貴女の笑顔が好きだったんだ…。

ナサニエルさん…

（ニーナは目に涙をため、とびきりの笑顔を見せた）

私も…あなたの優しい笑顔が、大好きです。

ありがとう、ニーナさん。

やっぱり貴女には笑顔が似合うよ。

（ナサニエルは、ニーナを優しい眼差しで見つめている…）

ふ……っく

（ニーナはこらえきれずに涙をこぼしてしまった）

泣かないで…。

…ナサニエルさん…ナサニエルさん…

（…ぎゅう）

ニーナさん、お別れのキスをしようよ…。

ん……はい…

（ニーナはナサニエルをじっと見つめたあと、静かに目を閉じた…）

そろそろ行かないと…。

あ、あの、これを…

（ニーナは自分の首からいつもつけているロザリオをはずし、背伸びをしてナサニエルの首にかけた）

これを…ニーナだと思ってください。
いつもあなたの無事を祈っています…

ニーナ、ありがとう。

実は僕もあるんだ。君にこのペンダントを受け取って欲しい。

（とナサニエルは荷物から、ペンダントを取り出し、ニーナに見せた。）

（ペンダントには青色の宝石が埋め込まれている…。）

このペンダントに埋め込まれている宝石は、

持っているだけで幸せになれる宝石らしいんだ。

僕だと思って受け取って貰えないかな。

君の幸せを願っているよ…。

（ニーナは驚きながらペンダントを受け取った）

ありがとう。きれい…

ナサニエルさんが…つけてくれませんか？

最後にとびきりの笑顔を見せてくれたね。嬉しいよ。

（ナサニエルはペンダントをニーナの首にかけた…。）

それじゃぁ、僕はこの村を出るよ。ニーナ、幸せになってね…。

う…ナサニエルさん…

（ニーナはナサニエルの後姿を見守っていたが、その場に泣き崩れた…）

あなたがいないのに…私に幸せになれだなんて…

（ニーナはペンダントを握り締めている…）