自警団長 アーヴァイン
ふむ……まだ集まっていないようだな。 今のうちに、もう一度見回りに行ってくるとしよう。
|
逃亡者 カミーラ 時は今より僅かに昔。 物の怪の存在は身近な現実として信じられていた。 そうしてそれは、真実に違いなかった。 人々は見えない魔物に怯えて暮らし、同じく姿の見えない神に縋った。 けれども非情なその世界で、神は姿を見せる事無く、無残な骸が村の外れに積み重なる日々が続いていた。 そんな折。とある辺境の地で。 1人の少女を犠牲に――屈強で凶暴と謳われた人狼を捕らえる事が出来た。 特別に拵えた銀の檻に繋ぎ、眺める姿は人のそれとまったく変わりなく見えた。 月の綺麗な晩に悲しげに唸る姿以外は、至って普通の人間にしか見えなかった。 そうして幾日かは、村人も恐怖しながら遠巻きに檻の中の人狼を眺めていた。 けれど平穏な時は、掌から砂が零れ落ちるように過ぎて消えた。 再び、村の外れで少年の死体が発見されたのだ。 獣――それも並大抵の獣ではない。 屈強で凶暴な獣。……紛れもなく人狼に、喰い散らかされた姿で見つかった。 檻の中の獣は、ほんの少し愉しそうに笑って鳴いた。 それを見た村人達の瞳には、恐怖も畏怖も消えていた。 哀しみは、意図も容易く狂気に変わったのであった。 | |
(0)2006/08/19 19:02:36 |
逃亡者 カミーラ ■注意。 【必ずおまかせで入村して下さい】 占い師は初日カミーラを占って下さい。 それ以降は、占い師の自由に占って構いません。 また、以下に記す理由により、最終日までカミーラを吊る事は禁止です。 占い師や霊能者は、吊られた者、或いは占った者が人狼であったか否かをカミーラから問い質すことが出来ます。 その時に、カミーラは偽りの言葉を言う事はありません。 占いや霊視を、尋問(或いは拷問)と置き換えて考えて頂ければ解りやすいかと思います。 よって、占っていない相手について問い質す事は禁止とします。 また、人外の者も能力者の振りをして構いません。 その際には、仲間であるにも拘らず尋問しなければなりませんが、それもまた大きく見ると一つの仲間愛に違い無いのです。 彼女を救い出すには、村を滅ぼさないといけないのですから。 初日のみ、占いはカミーラ固定のため、尋問をしなくても構いません。 勿論、そうしたいのであればそれでも構いませんが。 その辺は、個人のお好みにおまかせします。 | |
(2)2006/08/19 19:04:23 |
逃亡者 カミーラ ■その他。 村人は、毎日1人ずつ惨殺される惨劇に苛立ちと悲しみを覚えるでしょう。 その憎しみをぶつけるため。 忌み嫌う獣であるカミーラに、性的虐待や拷問を行って下さい。 人外は、愛しくて大切な仲間であるカミーラを救うために――。 村人のように、虐待を繰り広げてください。囁きで励ましながら。 難しく考える事はありません。 村人は、平和な村を取り戻すため。 カミーラを甚振りながら、最終日前迄に狂信者と人狼を吊り殺しましょう。 人外は、彼女を救い出し自由を与える為に、村を滅ぼすように演じて下さい。 銀の檻の中、銀の鎖で繋がれた獣は、普通の人間と同じだけの力しか発揮できません。 よって、反撃を心配する必要はありません。 ただし、四肢切断や、目を抉るといった、5体満足ではない身体にする事は最終日まではお止めください。 何か質問があれば、メモでどうぞ。 | |
(4)2006/08/19 19:05:26 |
逃亡者 カミーラ [焦がすような太陽の下...は滴り落ちる汗が地面に吸い込まれていくのを眺めていた] ……っ。 [自由を失った手足は、段々と鬱血し感覚が麻痺していくのを感じた。 ...は、痛みを感じても感覚を失う事を嫌い、手首や足首を緩やかに撓らせた。 うっすらと痛みが戻っていく事を認識すると、苦痛と安堵で息を吐き出す。 その時檻の扉が開かれ、村の男が簡易な食事を手にやってきた。 男は...の髪を引っ掴み、頭を持ち上げると無理矢理水を流し込んだ] んっ……げほっ……。 [いきなり流し込まれた水は喉につまり、咽返った。 だが男は気にしない様子で、味気も何もない水のようなスープも流し込んだ。 ...は瞳を瞑り、今度は咽返らないよう喉を鳴らし飲み込んだ。 男はその様子を見取ると、まるでここにいては呪われると言わんばかりに檻の外へと出て行った] | |
(21)2006/08/20 17:21:02 |
逃亡者 カミーラ [地面に転がるパンを眺めていると...は腹が鳴くのを感じた。 暫く固形物は口にしていない。 ...は、最後に食べた女の血の味を思い出して、より強く空腹を感じた。 だが、手を伸ばそうにも、高く持ち上げられた腕はどう足掻いても地面には届かない。 しゃがみこんでも、唇をつけることは叶わないだろう。 足を巧く使えば……そう考えて足の指を使い器用に膝の間にパンを動かす。 そうして辛うじてくっつける事が出来る膝で挟み、両膝を持ち上げてなんとか咥える事が出来た。 泥はついているし、粗末な味には違いなかったが、...は貪るように食べて息をついた。 それからゆっくりと空に輝く月を見上げて、長く重い声で鳴いた] | |
(52)2006/08/20 23:02:13 |